血は立ったまま眠っている-緊急事態宣言解除から3日
新型コロナウィルス拡大による緊急事態宣言が4月16日になされてからおよそ一月、5月25日に解除された。水中で呼吸を止めていて水面に出て大きく息を吸ったような開放感を得た。これで一息つけると安堵したのも束の間、28日になって北九州市感染の第2波が起きているらしいという情報が入った。やはりかと苦いものがこみ上げ憂鬱になる。ウィルスという原始生物は途轍もなく手強い。自分の細胞すら持たない極小生物のくせにどこに悪巧みする“知性”があるのだろうか。
自粛の間、体力低下を防ぐため夜間にウォーキング10000を心がけた。出来るだけ人のいない地域を通って、目黒の我が家から四方1万歩の地域を回遊した。Aコース:目黒→恵比寿→広尾→西麻布→麻布十番。Bコース目黒→白金→高輪→ゲートウェイ→泉岳寺→三田。Cコース目黒→五反田→不動前→林試の森→武蔵小山→環7。Dコース目黒→目黒川→中目黒→代官山→神泉。このコースを往復するとだいたい12000~14000歩になる。1時間40分ほど。4月26日から5月28日まで、休んだのは2日だけ。総歩数404972歩。4000歩で3.2キロ行くから323キロほど歩いたことになる。東京から大津ぐらいまでか。
本日は目黒から白金台を抜けて四の橋から南麻布に入り仙台坂を下りて麻布十番を目指したが途中から激しい雨に降られ、仙台坂上で方向転換して有栖川宮公園に向かった。そこまで行けばバス道に出られるし、目黒駅行きのバスが走っているからだ。たいがいのことではバス電車には乗らないと決めているが、さすがにTシャツはずぶ濡れでこのまま1時間雨中にあれば風邪をひくなと警戒した。驟雨で街角から人が消え、額咲きの紫陽花が可憐で美しかった。
目黒の駅前でなじみの居酒屋で熱燗を飲んで体を暖め、もつ鍋で精気を入れた。
飲食店はかなり店が開いたが、大型書店は依然閉鎖のまま。代官山ツタヤは昨日からオープンしていた。久しぶりに新刊書を目にしたが、あまり心に響かない。
コーヒースタンドでは隣との間仕切り透明スクリーンが設置され、食堂へ行っても一席ごとに間を空けて座る。スーパーへ行けば、レジ前のビニールカーテン。至るところでソーシャルディスタンスが実行されている。半年前はインバウンドの外国人が目にとまったが、今は対人距離装置ばかり目につく。
ふと山小屋を思い出した。白山の山頂にあった山小屋で雑魚寝したこと。まるでオイルサーデンのようにぎっしりと詰められて眠った50年以上前の出来事はまるで夢のようだ。
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