久しぶりの句会
明日、白金で開かれる名門結社の句会に参加する。実に1年ぶりだ。初めて参加するし、おまけに会員はみな猛者のレベルの高い句会だと聞いて、武者ぶるい。
あらかじめ3句自薦の句を持参することになっている。ここ10日ほど数句作ったが、念には念を入れて、本日、自然教育園の武蔵野を徘徊しながら4句ほどひねってみた。9月の終わりといえば秋もたけなわで、いよいよ寒さが増す時期だ。園内には曼珠沙華、いのこづち、はぎ、がまが目についた。
恥をしのんで作った句を列挙する。
1,奥山に出でし炎の曼珠沙華
2,銀杏散る山並み遠く明日知れず
3,遠来の友遠雷と共に来ぬ
4,艱難をしのぎて後や百日紅(さるすべり)
5,枯れてなほ紅を留める百日紅
6,鰯雲寄らで去りゆく気比の浦
7,鱗雲(うろこぐも)人は淋しき終の家
3は、季語の遠雷は夏。故にアウト。秋になって空が高く雲がゆったり流れる。そこから6と7が出来た。6が故郷の敦賀へ久しぶりに帰郷したことを詠んだ。気比の浦は敦賀の古名。そこには父母も居なくなり、宿泊することもなく立ち去ったということを詠んでみた。だが雲だけは昔と変わらず穏やかに浮かんでいた。4と5は目黒川沿いの並木の百日紅を取り上げた。先日の台風ですっかり花が落ちたと思っていたら、数日後にはしぶとい花がいくつもあった。さすが名前どおり百日も花はあるのだ。
さて、ここから3つ選ぶのだが・・・。久しぶりのせいか、言葉が堅く語句がなじんでいないなあ。
でもまあ一応、1と5と6にしよう。明日の句会ではどんな評をもらうことになるのかな。恥をかいても人前にさらすことが勉強になると、前の宗匠が言っていたな。