春隣
3月に入って雨の日が続く。冷たいのだがどこか温みを感じる。春が近づいているのだろう。今朝、マンションのエレベーターにプラスチック建材のようなものが張り巡らされていた。エントランスにはその建材に「養生中」と注意書きがあった。いったいどういう意味か首を捻った。誰かマンションの住人で病気の人がいて、そのことを告知して騒音などを立てないようにというお願いなのだろうか。
コンビニまで肉マンを買いに出て戻ると、管理人さんがいた。そこで疑問をぶつけてみた。
「誰かご病人でも出たのですか」
気のいい管理人さんはわざわざその張り紙のところまで来て説明してくれた。
「引っ越し業者がエレベーターを傷つけないように、ああやって壁面をプラスチックの建材で覆うのですよ。その処置することをギョーカイ用語で養生中といいます」
ふむ面白い。これまでものり面という建築用語やカーブを曲がるとき大きく膨らむという「警察用語」などを知って目からウロコだったが、今回もその一つ。でもよく見るとエレベーターはプラスチック建材でしっかり覆われて、まるで治療されている状態。あながち本来の意味と違っていないことに感心した。
3月初旬、この時期の季語は冬と春の境目で微妙だ。春隣もそのひとつ。
春隣 茅屋住まひも養生中
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれません
人気blogランキング