ちょっとあったかいものが
寒い日が続くし、特別なこともあるわけでなし、ただ日々を生きている、という感じかな。こうやって最後の日まで生きていくのだろうかと、半分自棄になったような気分の今日の午後。
五反田の図書館まで白金の台地を下っていった。線路際の道路で親子連れ3人が前方にいた。お母さんが小さな娘を抱いて、5歳ぐらいの男の子がレジ袋を背負うような格好でよろよろ歩いていた。お母さんは女の子を抱えているから、お兄ちゃんに荷物を持たせていたのだろうと思う。
追い越し様に、「お兄ちゃん、偉いね」と声をかけると、男の子はキョトーン。一拍遅れてお母さんが嬉しそうに、「えへへへへ」と笑う。さりげなく追い抜いていったけど、振り向くと男の子にお母さんは嬉しそうに何か言っていた。「あんた、よかったね。今褒められたんだよ」みたいな表情のお母さん。何かちょっと暖かいものが胸にぽっとともった、
夕方、行きつけの極安居酒屋へ行った。風が冷たくて、少しでも早く熱燗が飲みたかった。店に入るとまだ6時を回って客の姿もまばら。スイと書かれたネームプレートをつけた女性がとりあえず熱燗を持ってきてくれた。肴はどうしようか迷ったが、げそのホイール焼き300円を頼む。数分で品物が来た。
熱燗をまた頼んだ、合計2本だ。大坂なおみの全豪オープンの決勝が店の大画面に映し出されている。気になって仕方が無い。でも最後まで見ていると、帰宅は9時近くになるので見るのを断念して、チェックアウトすることにした。
レジに行くと、スイさんが手慣れた手つきで勘定書きを示す。「全部で972円です」と告げるスイさん。「日本語がうまくなったねえ」と褒めると、嬉しそうに歯ぐきを出して可愛く笑う。なんだか嬉しくなった。
そしてついさっき。大坂選手が全豪オープンで優勝した。やったあ。よかったね。表彰式のなおみを見ているが、仏頂面をしている。感動が強すぎてうまく自分の感情をコントロール出来ないのだろう。この無垢なところがとても好感する。加えて、このオープンで男子の錦織選手もよく戦った。あの5時間におよぶ死闘で心も体もボロボロになったことはよく理解できる。サッカーの大迫同様、宝であるあなたたちは十分治療休養をとって、これからに備えてほしい。目先のトロフィーより御身大切に。
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