目黒の月からふるさとを偲ぶ
11階建てのマンションの屋上に上がり9月24日の月を探した。中秋の名月は恵比寿方向の中天にあった。やや赤みを帯びていたが、真円の月は威厳と温順があった。
弱小の雲々が回りにあって刻々と月を隠したり消したりするが、月は気にしていない。すっかり雲が切れて顕現した月道を悠々と歩んでいく。
名月やで有名な句とネットで探ると、芭蕉「奥の細道」敦賀の段が出てきた。そうだすっかり忘れていた。細道の最終地は敦賀で、ここで名月を愛でることに芭蕉は山中温泉あたりから計画して旅を終えようとしていたのだ。ところが敦賀ではあいにくの雨で愛でる機会を失い、負け惜しみのような句を詠んだとジモティから聞いたことがある。
名月や北国日和定めなき はせを
今年の東京目黒で見る月はまことに穏やかで美しい。はせを翁の句に並べるのもおこがましいが、一応記録として拙の句もここに置いていく。
名月や雲の遅速も低くみて
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