トゲがささった
清清しい朝なので、徒歩で山を下った。途中、右の人差し指にトゲが刺さった。
気にはなったが駅まで我慢した。ホームで鞄から毛抜きを出して、抜いた。拍子抜けするほど簡単にとれ、痛みも消えた。抜いたトゲを見ると、刺さっていたときの強いハードな物体からにこげ(和毛)のようなふにゃふにゃした軟らかい物に変っていた。
悩みというものもそういうことかもしれない。気にして、その悩みに囚われているときは痛みは時とともに大きくなるものだが、一旦それが解決したり忘れてしまうと、痛みはけろりと直る。それまでの苦悩が馬鹿みたいにみえる。なんだこれしきのことで悩んでいたのかと、自分を笑いたくなる。そういうことはたしかにある。
東京行きの車窓から、我が家のある峰を眺めたら、山は色づき始めていた。隣りの高麗山も紅葉はすすんでいた。
「バラが咲いた」のメロディに合わせて、馬鹿な歌詞を車中で考えた。
トゲが刺さった トゲが刺さった
ぼくの心に 楽しかったぼくの心が暗くなった
たった一つ刺さったとげ 小さなトゲが
楽しかったぼくの心を 暗くさせた
トゲよとげよ 小さなトゲ
いつの日か 抜けて放れておくれ
トゲが抜けた トゲが抜けた
ぼくの心から 苦しかったぼくの心が明るくなった
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高麗山の秋姿

上りの車中