坂の数
朝10時から始まる渋谷の料理教室に間に合うよう、目黒の家を9時に出た。予想通り宮益坂の教室に到着したのが9時55分。日頃、スポーツジムで30分3キロを歩いているから、時間計測に狂いはなかった。やや満足。
男の料理教室には同世代が20人ほどいた。みな退職した年金受給者の匂いがする。本日のレシピは豚の生姜焼き。2時間かけて作り上げ、ツナのポテトサラダも添えて、事後にそれを食した。うまかった。薄力粉というものの威力を初めて知った。今度、家で生姜焼きを試すときにもこれを使ってみよう。
帰りも天気がいいので歩いて行く。往きは目黒→ガーデンプレス→恵比寿駅→渋谷東町→渋谷警察署→宮益坂のコース。帰路はルートを変えた。道玄坂→代官山→恵比寿駅→目黒三田→JR目黒駅。代官山ではツタヤ書店に寄道して珍しい本を漁ること2時間。風は冷たいが晴れていて気持ちがいい。ふるさとが豪雪で苦しんでいると思うと申し訳ない気にもなったが――。目黒―渋谷間往復、計19807歩。13.8キロぐらいか。
このルートでは大きな坂道が、ガーデンの丘、道玄坂、代官山、の3つがある。小さな坂道は20以上、やはり東京山の手は坂の町だ。
昔、古馴染みからこんな話を聞いたことがある。「生まれた所で、臨終したら、その人の生涯で上った坂と下った坂の数は同じだということだ」
何を寝ぼけたことを言うのかと、そのときは呆れていたが、今となってみると含蓄のある言葉に思えてならない。なるほど、私が誕生した大津市上平蔵町で瞑目することになれば、上った坂の数と下った坂の数は等しいということになる。そういう律儀さもあっていいかなと思う。
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水仙
寒い日が続く。毎朝通うジムも人が少ない。朝一番はとしよりにはこたえる寒さだ。目黒区民センターの周りにはプールやテニスコートがあるスポーツ公園だ。至るところに植物がある。ケヤキの根方に今日
水仙が黄色いはなをつけていた。春が間近だ。
よく見ると、水仙の茎が途中から折れて地に跪くようになっているのがある。同情したくなるが、でも花は毅然と咲いている。少しもひくつになっていない。
自宅まで戻って来ると、家の前の駐車場の山茶花がほんのわずかだけ白い花を残していた。一冬持ちこたえていたのだということに気づいた。
最近、口には出さないが愚痴が多くなっている。つまり腹の中に溜まっている。ドカンと爆発してやりたいが、それも古希の矜持を破壊するからそんな愚かなこともしたくない。まあ、花の命でもじっと見つめるか。
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