ヒトノフリミテワガフリナオセ
私には3歳下の弟がいる。大阪のメーカーで働いている。私と違って理科系の彼はおとなしく穏やか性格だ。だが一旦へそを曲げると強情だ。このところ体調が不良のようで母が心配する。医者に見てもらったらと母が言うと、大丈夫だから、灸で直すからといって取り合わない。たしかに症状を聞くと楽観を許さないと思われたので、以下のような伝言をした。
母の話によれば、シンガポールから帰って以来4年。その間、脚にだるさと痛みがあると聞いた。それは本当か。どれぐらいのだるさか、痛みか。
縁起でもないことだが、故津田恒美も病がひどくなったとき、耐えられないだるさを経験することになった。彼の場合脳腫瘍によって、脳内の神経が圧迫を受けてそうなった。
あんたの場合、高血圧かストレスによって起きていることも考えられる。一応、医師の診断を受けるべきと思う。今、機械は進歩していてMRIという磁気のスキャナーでみれば、すぐわかるはずだ。けっして自分で判断して、灸でごまかすことはするな。
慢性的で原因不明ならいざ知らず、調べないで自己流で治療するのは考え直したほうがよい。人間50年も生きていれば、不都合が何処か出てくる。そこから目をそらすな。
会社のことを思うと、休むわけにいかないということも分るが、そういう考えも変えろ。
あんたの一生はこれからだ。これからこそ自分のために使え。ゆっくり自分のために生きろ。
俺も47歳で倒れた。
飛行機は飛んでいるときすぐに止まらない、降りられない。鈍行や自転車だったら止まるのはそれほど難しくない。俺は飛行機で飛んでいると思ってた。だから、休めなかった。だが、今となって考えてみると飛行機だと思っていることは気負いだった。自分が気負っているほど、周りも会社も私にそれほど期待してはいなかったのだ。
あれから10年経った。その間くやしいこともいっぱいあった。でもなんとか命もあったし、ひとなみに勤め上げることもできた。不幸中の幸いとしかいいいようがない。
もう一度言う。きちんとだるさの原因を調べろ。そして、人生後半は自分のために生きよ。(そういうことができない性格だということも知っているから、あえて言う。)
書いた後、なんだこれはと思った。まるで自分に言い聞かせているみたいだからだ。他人のことはよく見えるが自分はなかなか見えないものだ。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング