不在の主
この写真には主人公が不在だ。
主人公がどこかへ出かけて留守だという不在か。それともその存在がないということか。
どちらでもない。ここには主人公がいるが写っていない、見えないだけだ。
名古屋からの帰途、新幹線新富士駅から撮影した。製紙工場の煙突が写っているから土地鑑がはっきり分かってもらえるだろう。
富士山に向かってカメラを構えたのだ。ガスのため富士山はまるっきり写らない。白い大きな霧の塊がわずかにそうであろうと思わせはするが、富士山という主は不在となる。しかしそこに存在はしている。
まるで思弁のような出来事ではないか。この出来事につい笑いがこぼれた。傍らに誰かいたら愉快に語るのだが、生憎誰もいない。そこで不在の友であるブログ読者に打ち明ける。
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