毒虫、むかで、イターイ
昨夜、大磯へ帰りついたのは11時過ぎ。山までタクシーであがった。家人も皆目黒だ。
シャワーを浴びて床についたのが1時近かった。
1階のベッドに身を横たえると、いつのまにか眠ってしまった。電気を点けっぱなしで。
腕に痛みをチクンと感じて眼が覚めた。何か記憶のある、ヤナ感じだった。
枕をひっくり返すと、むかでがシーツの上にいた。長さ8センチほどの、獰猛なやつだ。
かつて、こいつに私はやられたことがある。
枕でバーンとはらうと、ベッドの木枠にへばりついた。ティッシュ―で腹をつまんだ、途端そいつは首をグイと捻じ曲げて、つまむ私の指をグサリと刺した。慌てて、もう一枚のティッシューで頭を押さえてつまみ潰してやろうとすると、そいつは最後にもう一刺,私の指先を攻撃した。
つまんでもジタバタするのを、トイレで流した。痛みが来るぞと、恐れていると果たしてきた。左人差し指の第1関節がみるみる赤く腫れ上がる。鋭い痛みが指から腕へ2の腕まで広がる。口に咥えて痛みを押さえようとするも、10分経過しても収まらない、ばかりかますます痛い。
こういうときに限って家には誰もいず思案するが、前の体験からはかると、1時間経過すれば痛みはひくはず。そこまで待とう。と自分をなだめるが、何せ「血と痛み」にはいたって弱い私。悪い方へ、悪い方へ考えてしまう。
むかでとサソリは同じ種類ではないだろうか。サソリは人を殺すこともある。ハチだって、
ススメバチぐらいだと、一刺しで人が死ぬこともあるではないか、と妄想限りなく。
2年前、庭仕事をしようと、古手袋に手を入れたとたん、指の先端をグサリとムカデにやられた。そのときは、神経の集まっているところをヒットされたこともあって、飛び上がらんばかりの痛みと痺れがすぐに襲ってきた。寒気すらある。あわてて、救急病院に駆けつけて治療をしてもらった。脳出血のとき世話になった旧知の看護士が処置してくれた。彼女は微笑みながら「こういう痛みは1時間ほど待てばひくものよ」と言った。
そのことを思い出し、時間を稼ごうと思うが、遅遅として進まず、痛みは増すばかり。
ついに「医学百科」を取り出し、「虫さされ」の項を見る。一時的に刺痛ありとある。刺痛とはうまい表現、ぴったりと感じ入る。どこにも死亡という言葉はない。ちょっと安心した。
しかし、この騒ぎに紛れて、私は大事な約束を失念していようとは、天のみぞ知る・・・。
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