急激な“冷え込み”
今朝の気温は20度を切っていた。戸を開けて寝たら寝冷えをしそうになり、慌てて明け方に閉めた。この10日ほどの気候の変動はいったいどうしたことか。何が地球の表面で起きているのだろうか。畏友ハタノ氏によればバクテリアレベルでは地球というガイアは何も変わっていないということなのだが、人類など哺乳類のレベルでは変化が著しい。豪雨、洪水、竜巻、ひょう・・・
永田浩三君が力作を8月に発表した。岩波現代文庫『NHKと政治権力~番組改変事件当事者の証言』。2001年に起きた慰安婦問題の番組が改変されたことをめぐって、裁判でも争われることになった。その当事者の1人であった永田君が、顛末を彼の視点から克明に描いたノンフィクションである。彼には、同じ主題をとりあつかった作品『NHK 鉄の沈黙はだれのために』が先行してあるが、2014年の問題意識のなかであらためて事件を見つめたのが本作であって、けっして類作を再生産したわけではない。今日の政治構造、為政者や放送局中枢らの動向をにらんで、永田君は深い危機感をもってこの作品を一気呵成に書き上げたと推測される。端々にその情熱が白熱している。生々しい事件の顛末もさりながら、放送表現のあるべき理路を求めて必死に情況と格闘しようとする筆者の健気な姿勢に胸に迫るものがある。
こういう問いかけに対して、今のわたしはどれほど情況と向き合っているだろうか。振り返ると忸怩たるものがあるが、それでも日日の番組をひとつひとつ取り組むしかない。
8月は3本の新作を制作したが、すべてスポーツ関係者とした。帝京大学ラグビー部監督の岩出雅之、元ヤクルトで野球解説の宮本慎也、そしてソチ五輪で銀メダルの葛西紀明。
9月放送の新作分も夏休み前に撮影をしておく関係上、業務がいくつも重なりこの1ヶ月は超多忙な状態となった。まったくの休みなし。それどころか休日出勤もいくつも重ねて、ようやく最終段階までこぎ着けた。
9月は1週、2週が建築家の伊東豊雄、3週がモデルの冨永愛、4週が評論家の山田五郎。伊東作品は2週連続の特別バージョン。試写の回数も通常の倍かかった。山田作品は「課外授業」に始めて参加する会社の制作。熱心ではあったが、手間もかかった。昨夜、最後の作品「冨永」の本編集が終了した。どれも面白いが、とりわけ中学生を相手に冨永が担当した授業のテーマは「怒りって何だろう」という14歳問題に肉迫するもので、なかなか興味深い作品となった。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれません
人気blogランキング