魔物になったら
なんとなく憂鬱なことが多い。今年は「冬ソナ」放送から10年目という節目、にもかかわらず日韓関係険しく、玄界灘波高しだ。シリアもウクライナも、イラクやエジプトまでもすべて波乱含み。幼い難民の窮状が毎日のように飛び込んでくる。3年目のフクシマとてその苦悩は少しも和らぐものはない。土曜日深夜のETV特集はその厳しい現実を伝えていた。
私自身の番組作りも、いよいよ新年度放送の作品用のロケが始まっている。先週はシンガーソングライターの畠山美由紀さんが故郷気仙沼で「歌の力」を発揮する授業を無事終えた。4月25日放送の作品。
さらに5月放送のデーモン閣下のロケが今週末から始まる。魔界からやってきたデーモン閣下も幼いころは中野の小学校に在籍したことがある。そこで繰り広げられる授業は、子どもたち全員が魔物に変身して、悪魔のこころで何でも言ってみたり行動したりしてみようという授業だ。
この授業案を練るとき、ディレクターたちの幾度も議論をしたのだが、そのなかで「悪魔は自由で、人を身分や外見で判断しない」というテーゼが飛び出してきたことは実に愉快なことだった。悪いということは、必ずしも意地悪や恨みや暴力だけとはかぎらないのだ。強いこと、すべての存在は対等であること、などの属性もまた悪魔のものなのだ。いまどきのオトナもこの悪魔のご利益にすこし与ってみるのも悪くないのでは。
昨日、田舎の中学校の同窓生が4人集まり、ミニ同窓会が澁谷で開かれた。そこに50年ぶりのトモが来た。中学校を卒業したあと他県の高校へ進学したため消息が不明になった。奇特な人がその存在を探してくれて、昨日の同窓会となった。50年以上も前のことが、まるで昨日のことのように思い出される、というのも同窓会の効用。
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