先週、冬ソナについて久しぶりに面白い体験をした。
木曜日に、韓国出身の高名な政治学者と食事をしたときと、金曜日に東アジアの
文化を研究するシンクタンクの会合に招かれたときのことだ。
政治学者は少し照れながら、私は冬のソナタが大好きですと告白した。特に高校時代が気に入りで、自分の高校生活と重なるからだが、セリフが韓国独特の大げさな表現なので日本の男性は少し馴染めないかもしれないかもと、男性ファンがすくないだろうと見ていた。
シンクタンクでも、世界的に、テレビではドラマは女性が支持し男性はニュースとスポーツに向っているのではないかと指摘され、冬ソナもまた女性一辺倒になっているのではと聞かれた。
両者とも私はそんなことはないと答えた。男もあの冬のソナタが好きです、好きではないと言っているのは見てない男性が思い込みで語っているのだと指摘した。
冬ソナにはジェンダー的差異はないのだが、テレビドラマ一般にはあるかもしれない。つまり日本の現在のテレビドラマは大半が若者志向。特にF1,F2と広告界でいわれる10代20代の女性を対象にしたドラマばかりだ。アイドル的人気の役者と漫画原作のドラマが増えている。流行風俗を背景にした、普通っぽいドラマがもてはやされて来た。
「メロドラマ」が本来もっていた「泣き崩れる喜び」を感じさせるものが少なくなり、
人生を感じさせる演技者が減ったのではないだろうか。大人は見なくなり、特に中年男性が“薄い”ドラマから遠のいたのではないかと、私は見た。
韓流ドラマがすべて面白いわけではないが、冬ソナは物語性がすばらしく十分大人が楽しめるのだが、それを発見したのはまず中年の女性だったことは事実だ。男はブームが形成された後からの参戦なので、ヨン様とかジウ姫とかアイドル化された現象を通してこのドラマを見る。冬のソナタそのものを見ないまま批判する人が多いと、私は政治学者にもシンクタンクでも言った。
シンクタンクでは、実は私も家内に言われて見始めてはまりましたと、中年研究員が発言すると、俄然話は盛り上がり、熱い冬ソナ談義になったのだ。
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