超スピード査読
京都のS先生が出張して来られたので、昨夜品川で会食した。
本年は、京都での毎月の授業をもっていないので、先生とお会いする機会がほとんどない。たまに東京出張で先生が来京されたときの、こういう機会しかお会いできない。歴史家の先生の現代批評をお聞きするのも楽しいが、今回はもうひとつ別の企みもあった。
テレビのヒロシマドキュメンタリーについての論文をもう二年がかりで書いている。本年春先に、一応最後まで書いた。四百字原稿用紙にして150枚ほどの分量になった。これは論文としては多い。もっと減少させるべきであるし、論旨も主題以外の話があちこちに散らばりぴしっとしない。
S先生に、この粗い原稿を先月読んでいただいて、感想をもらった。いくつかの改善点が指摘されていた。まずやるべきは分量の縮小だと思い、この一月、原稿のあちこちを切り貼りして、90枚程度までにした。その原稿の改変を、一度見ていただいて、この方向でやっていけばいいかどうかを、先生に見立てていただこうと考えた。
品川ニューシティの天ぷらやで、せっかく美味しいものを食べているにもかかわらず、無粋な原稿チェックを先生にお願いした。
そのあとのコーヒーショップでお茶を飲むわずかな時間で先生は論文に目を通してくださった。
そして、いくつかの指摘をいただいた。たいへん貴重な意見。本日は、その先生のアドバイスを思い出しながら、再度原稿直しのため机に向かっている。
ということで、このところ昭和40年代のドキュメンタリー番組をあれこれ見る機会が増えている。ヒロシマドキュメンタリー以外にも、在日韓国/朝鮮人、返還前後の沖縄、文革の傷をかかえた中国、などの主題が並ぶ。昨今の対立が明らかになった中韓との間でかかえている問題が、現在のものとまったく違うことを、あらためて認識しながら、現代の対立を深刻にせずに、もっと幅広い長いレンジの議論に組み替えていく必要があるなと痛感。
私個人でいえば、もっとこのブログの更新に精を出すことも大事ではないかと思うような出来事に、最近2つほど遭った。レギュラー番組を背負ったせいか、まったくブログ更新を止めてしまった春学期。なんとか、この「夏休み」のなかで、以前のペースを取り戻していきたいと考えている。
今夜、息子の送別会が我が家で予定されていて、家人はそのために大磯の魚屋まで買い物に行った。
今年の定期異動で、息子は福島へ転勤することになったのだ。ジャーナリストとしてきわめて重大な場所に向かう。もっとも活動的な年齢で、こういう場を与えられるという彼の運命をふと思ってもみたり。半分、ジャーナリストを退役した自分と比較して、息子の前途を思うと感無量。
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