朝の鳥の声
なんと涼しい朝か。6時に目が覚めて窓の外を見ると、地面が黒く濡れていた。夜来の雨でもあったのか。それにしても涼しい。短パンのままでいると身体がゆっくり冷えてくる。先週の炎暑とはえらい差だ。小鳥もしのぎやすいのか、朝から喧しいほどの声をあげている。
週末は大磯の森の家にいた。忙しかったから、家にもどるのはひと月ぶりだ。
土曜日の昼下がり、ツヴァイクの道をゆっくり登って帰った。うぐいすとカナカナが同時に鳴いていた。春と秋が入り混じった不思議な感覚。
土曜日の深夜遅くまで、「広島原爆」の資料を読み込む。2年にわたって書いている論文の最後の直しのために、20年前勤務した広島局での企画書や中国新聞社から発行されている原爆史年表などをじっくり読んだ。夢中になっていたら、明け方になった。
日曜日、11時から論文原稿に手を加える。大きな改編だから、慎重に筋のつじつまがあっているか確かめながらの書き換えで、手間がかかる。あっと言う間に午後3時をむかえた。
作業をやめて都心に帰る準備をする。たまたま息子の1歳のときの写真を目にして、懐かしくなり古いアルバムをめくっていたら、たちまち夕暮れとなった。
日盛りも過ぎて、涼しい風が吹く午後5時、山を下りた。
大磯の駅前は、海水浴客でごったがえしていたが、上りの東海道線はガラガラ。バターピーナッツとサントリーの水割りを手にして最後尾の1号車に乗り込む。列車が大磯のホームを離れると、すぐ我が家が見えるポイントにさしかかる。山に向かいて目を上げると、背面の空に高い雲が浮かんでいた。空はゆっくり暮れなずみはじめていた。
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