定年再出発 |
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命短し恋せよ
江古田のM大学で映像アーカイブ論を週1で教えているが、前回は10年前に作った「向田邦子が秘めたもの」を取り上げて、ドキュメンタリー番組の在り様について、学生といっしょに考えた。 この番組は向田邦子が台湾上空で急死して20年にあたることを記念して作られた。制作チームは久世光彦さんのプロダクションだから、向田人脈に詳しい集団であった。その一人、Sプロデューサーがとんでもないネタを掴まえてきた。あの向田邦子の「恋文」が見つかったという。半信半疑でその手紙が入った茶封筒を私も見ることにした。 たしかに向田さんの悪筆の手紙がそこにあった。それはラジオ番組の原稿を書くためにカンヅメになっているホテルからある男性に向かって書かれた通信文であったが、同封されていたノートや日記と照らし合わせるとまさしく恋文の内容であると、私も確信した。向田邦子の秘められた若き日の恋がよみがえったのである。この茶封筒の現在の持ち主である妹さんに許諾を得て、制作チームは手紙の事情を探ってその内容を明らかにしていった。 昭和38年、東京オリンピックの前年の出来事で、当時の日本はまだ貧しい時代であった。向田は10歳年長の記録映画カメラマンと恋に落ちていた。その顛末を取材チームは朗読ドキュメンタリーという手法で表現することにした。番組は好評を得た。後に、総務大臣賞を受賞する。 さて、この恋の逸話は生前の向田はずっと秘めてきたものであった。死後、遺族によって封印が解かれるのだが、果たして公開はよかったかどうかという課題が残った。この問題について、学生たちといっしょに考えたのだ。 公開したことへの賛同意見から見てみる。 KON「文章を書くことは、彼女の一番の表現方法であったように思うので、手紙を公開されることはけっして心外ではなかったと思う」 Y「有名人のプライバシーを知りたがるのも人間のさがであり、このような映像が視聴者に受けるのだろう」 O「日記を公開してよかったと思う。自分だったら恥ずかしいけど」 K「没後20年たってから公開された資料で、当時をさかのぼり、その人物に言及していくことは映像アーカイブでも貴重なこと。」 S「向田はこうやって公開されることが分かっていたかも」 積極的ではないが、賛同するという意見もあった。 KO「妹が明かしたのは余計なお世話と思ったが、見ているうちにだんだん引き込まれていった」 Y「プライバシーもあろうが、人の歴史を見つめ直すときには、そこへ踏み込むことは仕方がないと思った」 T「インターネットの今の時代では、こういうプライバシーのからむ番組を作ることは難しくなっているのでは」 しかし、出席した150余名の学生の大半は公開することには反対だとした。意外だった。その主な意見を挙げる。 Ku「本人の意志に反して公開されることは許されるだろうか」 A「世間に出ることが本当によかったか。私だったら嫌だ。」 Y「自分が死んだあとに、自分が恋人にあてた手紙をテレビで公開されるのは嫌です」 W「向田さんが必死に秘めてきたことなので、明らかにするべきでなかったと思う」 若者たちは意外に強い言葉で否定している。頑なに守秘することを欲している。 絶対反対ではないがという反対意見も少なくない。 U「私たちは面白く見れるが、本人からしたら悲しいのでは」 M「亡くなった人ではあるが、誰かの手紙を見せられるのは、どうかな」 MO「秘められた思いを20年後とはいえ、共有される映像で表されるのはどうかな」 MU「本人の許可なく手紙を公開することはよかったのか」 学生たちは公開には反対だとしながら、向田のこの秘めた恋に対しては深い共感を示した。 WA「なぜ、向田は自分の恋について作品として発表しなかったのか、不思議でした」 N「この恋そのものが、向田の作品だと、私には思えた」 今の若者たちはけっしてスマホの画面だけに夢中になっているわけではないのだ。恋をすることにも真摯に向き合っていこうとするちょっぴり健気な姿勢も垣間見える。イノチ短し恋せよオトメ。少年老いやすくガクならぬコイなりがたし。ボーイミーツガール。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2013-05-12 11:08
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