アーカイブス
30年ほど前、ナショナルアーカイブスという言葉を頻繁に聴くようになった。アメリカの公文書館のことだ。長崎で原爆に関する番組を作り始めた頃だ。
原爆に関する機密情報はほとんどアメリカの公文書館に行かないと手に入らなかった。逆に、そこで公開解禁になる文書のなかに重大な秘密が隠されてあったことが多いので、当時解禁情報を注意深く見守る必要があったのだ。
アメリカに懇意なリサーチャーを配して、ワシントンのナショナルアーカイブス国立公文書館を見張ってもらうということがあった。あの有名な原爆投下命令書もここに保管されていた。
アーカイブスという聞き慣れない言葉を耳にするようになったのが、昭和57年だった。
当時、ナショナルアーカイブスと言い慣わしていたが、今考えると誤用である。正確にはアーカイブズだ。その頃のくせが残ったのだろうか、川口にある映像のアーカイブをNHKアーカイブスと呼んでいる。
今日から半年、毎週金曜日にMU大で「映像アーカイブ論」を講義する。本日がその第1回目でそのためのノートをここ数日せっせと作っていたので、ブログに手が回らなかった。とにかくこの最初の講義を何から説き起こすかがもっとも頭を悩ますところで、幾度も構想して打ち消すということを繰り返している。
ところで、4月最終金曜日に放送される予定の「課外授業」の先生は、セバスチャン増田。あのキャリーパミュパミュのアートディレクターだ。そのセバスさんの授業が無事終了して、収録もうまくいったという報が昨日入った。いいなあ、カワイイで世界を変えようとするセバスさんの世界。週末から始まる編集作業が楽しみだ。
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