大失敗
昨日、ME大の最初の授業があった。使うテキストは決めてあったので、授業計画だけ立てて本番に臨んだ。
社会学部の1539講義室。教室に入ると、学生たちがいっぱいで後方には立ち見までいる。驚いた。およそ80名ほど詰めかけていた。
履修票の提出は5月なので、おそらくお試しで授業に参加しているのだろう。
これまでも自分の作った番組や名作使用して、映像ということを講義してきたから、教室の特性も調べずに授業に入った。
自己紹介を終え、テレビをとりまくメディアの状況について一通り語ったあと、2つの映像テキストをスクリーンに投影しようとした。
教室の機材ボックスの鍵は受け取っていたから、その指示どおりにセットしてDVDを挿入したものの映らない。画像も音声も動かないのだ。焦った。悪戦苦闘したが埒があかない。学生たちも次第にざわざわとしはじめる。
情報センターへ連絡をとると、女子職員が来て、私の持参したDVDを調べていた。「これはパソコンを通してでないと使用できないDVDですね」という見立て。すぐにパソコンを準備してもらったものの、そのごの展開がうまくできない。結局、1本も映像を試写することなく講義を終えることになった。つまり、ずっと話しっぱなしの授業となったのだ。
これはしんどい。90分ずっと立ちっぱなしで話題を映像だけでしぼって語り続けるのは、はっきり言って辛い。
一昨年、M美術大で1年間講座をもったときは、受講生は数人だったので、仲間うちのような気楽な講義ができた。
なにより10年近く通った京都の大学では、設備、機材に関してはすべてそろっていた。DVDやビデオテープを再生して試写することなど簡単なことと見くびっていた。実はそうではないのだ。あれは担当のS先生による事前の周到な準備があったからなのだということを、今頃になって思い知る。
講義が終わってふらふらの状態となる。ぼろ雑巾のようにくたびれきって目黒駅行きのバスに乗ったのは覚えているが、どうやって家にたどり着いたか記憶がない。それほど疲れ切っていた。
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