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チョン・ジヒョンのせつない演技

 映画「僕の彼女を紹介します」

「猟奇的な彼女」でブレイクした女優チョン・ジヒョンの新作「僕の彼女を紹介します。」を
見た。監督は「猟奇的-」と同じクァク・ジェヨン。今回も才能をいかんなく発揮
し、シナリオも自分で書いている。

チョン・ジヒョンのせつない演技_c0048132_18395277.jpg

ヒロイン、ヨ・ギョンジンは激しい思い込みと強い正義感に燃える婦人警察官。
物語は、彼女の誤認逮捕から始まる。ひったくりと間違えて捕まえたのは
犯人逮捕に協力しようとした高校教師、コ・ミョンウ。謝れ!と怒るミョンウに
「あなたが、“ごめん”に改名したら、そう呼ぶわ」と開き直るギョンジン。

気の強い婦警と善良な高校教師が偶然再会し、やがて恋に落ちる。クァク監督は
この映画にエンターテイメント性をたっぷり盛り込む。主人公が婦警ということで
凶悪犯罪に次々にギョンジンは巻き込まれ、その都度スーパーウーマン的大活躍を
していく。展開がめまぐるしく観客を飽きさせない。
チョン・ジヒョンのせつない演技_c0048132_1840125.jpg


だが、監督が本当に描きたかったのは、終盤ミョンウが不慮の死を遂げてからであろう。
喪失感に苦しむ彼女に、亡きミョンウの「メッセージ」がさまざまな形で届く。そのうちに
ギョンジンはミョンウの生前の「もし死んだら風になる」という言葉を思い出す。
成仏するまでの49日間にミョンウの魂が、風となって彼女に存在を伝えようとするのだ。
このシーンは美しい。ギョンジンが手作りした風車が部屋いっぱいに飾ってある。久し
ぶりに部屋にもどったギョンジンが窓を開けると、いっせいに風車が回り始め、
机上のミョンウからプレゼントされた本のページがパラパラめくれる。そこには
かつてミョンウが描き込んだパラパラ漫画が「アニメート」されていた。
たしか、アニメーションのアニメートとは「生命を吹き込む」という意味では
なかったか。その“風”に気づいたギョンジンは両手を広げてミョンウに触れる。
チョン・ジヒョンのせつない演技が見事だ。
先年、若くして死んだ詩人辻征夫の詩「風の名前」の一節を、チョン・ジヒョンに贈りたい。
 風が吹いて行く
 手をさしのべているのは
 風の肉体にさわっているんだ


クァク監督の処女作「ラブ・ストーリー」でも、亡き人の魂が風でその存在を知らす
という仕掛けだった。この監督のこだわりのモチーフなのだろう。
風を意味する朝鮮語「パラン」「パラミ」という言葉すら、好もしく響いてくる。

風が魂であるという考え方は新しいものではない。形而上学者の門脇佳吉は
魂は息吹と考えている。大江健三郎は『治療塔惑星』の中で、遠い星で死んだ
者がある日地球の空に帰ってくる様子を、気象の変化で暗示した。さらに、
ブログ「卒業」でも引用したが死者の魂が風となって木々をぬけていくという
イメージを大江は描いている。

クァク監督は、こういうネオプラトニズムの思想を胸に秘めた深い作家ではないかと、私は
考えている。ところが、映画自体はあまりに娯楽を追求しすぎたのではないか。
やや荒唐無稽に傾いている。この映画の最後の「落ち」も前作「猟奇的な彼女」を
見ていないと、謎が解けないだろう。こういうアソビは不要だと、思ってしまう。

クァク監督の真価は、やはり「ラブストーリー」まで遡らなくてはならない。このことは
別に書くことにしようと思うが、ひと言だけ書いておく。「ラブストーリー」という
タイトルは日本の代理店がつけたものだ。原題は「THE CLASSIC」。これにはある意味
がこめられているのだが、その意味すら感じないような映画関係者が、今の日本には
あまりに多い。
チョン・ジヒョンのせつない演技_c0048132_18402833.jpg

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by yamato-y | 2005-05-23 18:32 | ブロギニストのDJ | Comments(0)
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