ルポ 浅草三社祭 1
昨日、夕方の5時、浅草6区の居酒屋「捕鯨船」に集合した。
メンバーはT大人、アキコさん、JUNKOさん、そして私である。このメンバーに加えて、
ドラゴンさん、エンドーキシャらで飲み歩きを10年以上にわたって楽しんできた。
私はこの2,3年参加することが少なかったが、メンバーで浅草を歩いてきたのだ。
先月亡くなったドラゴンさんを偲ぼうと 久しぶりにメンバーが集まったのだ。
5時前、地下鉄浅草駅を降りるとすごい人ごみだ。三社祭の中日とあって、老若が上気した面持ちで歩いている。
雷門の前は車道まで人がこぼれんばかりに、ごったがえす。
定刻にやや遅れて捕鯨船に到着。JUNKOさんに久闊を叙して、まずチューハイで乾杯。ここは
鯨の専門店でチヂミやコーガンなど珍しいメニューもあるが、煮込みと焼きそば、谷中を注文する。
祭とあって、店内は満員。千客が万来する。軽く腹ごしらえしたところで、捕鯨船を後にする。
この日の会費は1万円。4人が供出して軍資金とする。この中から飲食代を支払うのだ。
店を出ると町は暮れなずんでいた。通りには町内の人が座り込んで酒を飲み交わしていた。
昔6区と呼ばれた界隈のあちこちには、この町になじみの文化人やコメディアンの肖像が
架かっていた。永井荷風をパチリ。この風狂を今宵は共有したいものだ。

御神輿(おみこし)が来た。バタバタとみんな駆け出す。
金棒が先導して、神輿が近づいてくる。お囃子屋台が張り切っている。気分が盛り上がり、町が華やぐ。
神輿をかつぐ若い女の子たちが色っぽい。汗でほつれた髪、半覚醒状態のぐったりした表情、
足ふみをそろえ、「黄色い」声をあげる。はっきり聞き取れないが、「ソイヤ」「ター」ではないか。
若い女の声、笛、太鼓が、6区に響きわたる。祭は人を輝かせる。まして異性とあらば、その輝きが好もしくもみえるのだろう。あの橋本多佳子の句を次に掲げる。
祭笛 吹くとき男 佳かりける
私も少し真似をして
太鼓うつ 少女後れ毛 夏近し
(つづく)
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