だんだんシャリシャリになっていく
夜7時から試写が始まる。職場に着いたのは11時。作業開始までずいぶん時間がある。
小さな取材でもしようかと電話をとったものの、取材対象は不在。心当たりを2つ3つあたってみたが、小さな取材はすぐには無理のようだ。
ふっと思い立った。
この職場にいるのもあと半年だ。時間が来れば今座っているデスクからの立ち退きを迫られる。その前に片付けをやっておかないと大変なことになる。というのは、この職場に来て15年以上になる。プロパー社員を除いて、私が最年長になるだろう。積年の「垢」がすっかりデスク回りに溜まった。長くいる既得権で資料ロッカーも2人半分独占している。つまり、私の資料や私物がデスクを中心としてゴマンと在る。
・・・この差し迫った「危機」をなんとかしなくては。
ということで、本日の午後は「断捨離」につとめることにした。
机の上に2段式の本棚がある。向かって右は大型書や不定形の資料を貯めておくスペースになっているのだが、便利な場所と決め付けて何でもかんでも放り込んでいる。ここを掃除することにした。
2009年、私が60歳になったときぐらいからの番組関係資料が未整理のまま積み上げられているのを、ひとつひとつチェックしながら離合集散を遂げていくのだ。
おおよそ7つのファイルに納めることにした。
美術番組・・・「極上美の饗宴」で5本のアート番組を制作した。その企画書および関連情報を一つのファイルにおさめるよう、余分なものは捨てた。ス、テ、タ。
次に2011年の大江健三郎というファイルを作る。忘れもしない昨年3月の大津波の結果壊れた福島原発の問題を、大江さんとビキニで被爆した大石又七さんとが対談した。その仕掛けを友人たちといっしょになって画策した。そのときの大江さんと私の間で交わしたファクスが数枚ある。それが時間や情況などがばらばらのまま放置されてある。そのファイルのタイトルは「2011年の大江健三郎」。
さらに去年から今年にかけて、役者やタレントを起用した地域散歩番組を作った。そのネタだけを集めて、「2011年2012年企画」というファイルに納めた。
こんなふうにして、ファイルは「杉本文楽」「原爆の図、高山辰雄」「小早川秋聲」などになっていった。
整理するにつれて、いらない用紙や反古、資料が大量に出る。これを焼却場行きのゴミにもっていく。
たった、これだけの単純作業なのに5時間半かかった。それだけかけても、私のデスク周りのおよそ3分の一を処理したにすぎない。
だが、ひと段落ついて、わがデスクを遠目で見ると、心なしかすっきりしている。だんだんスリム、シャリシャリしてきたようだ。
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