気になること
昨夜のNスペは3つの福島原発事故調査の結果をまとめたものだった。そのなかで、国会事故調の委員長がさりげなく発言したことが心底にどすんと響いた。
政府内閣が一番おびえた(もしくは怖れた)ことは、4号機のそばにある使用済み燃料の格納が裸になったことだというのだ。
たしかに、ある時期、内閣が異常に緊張しているなと思った時期があった。災害全体に対しての緊張だと思っていたが、どうやらそうではないらしい。4号機の暴走を恐れていたようだ。
報道カメラマンのOBと昨日雑談を交わした。その人は2011年3月11日の地震発生から数日間に原発で起きたことを説明してくれた。なかで一つの情報が私のセンサーにちりちりと響いてきた。アメリカの情報筋が4号機の危険性をいちはやく伝えて来たというのだ。建屋が爆発で吹っ飛びむき出しのままになっている状態は最悪の事態になりかねない、アメリカも協力しようかという申し出。それに対して菅内閣は断ったという。
それでどうなったかというと、今も1年半前と変わらない向き出しの4号機。いったい、この始末を野田内閣はどうするつもりか。この処分も決められないうちに、大飯原発の再稼動を次々に進めている。仮に国民をうまく操作できても、国際輿論がこの国の動向を注視している、けっして黙ったままというわけにはいかない。きっと何らかの反応反響があるはず。それぐらいは総理も想像しているはず。
エネルギー政策に関する意見聴取会で電力会社社員が3.11災害のなかで、放射能で死んだものはひとりもいないという発言をしていた。冷静に考えると、この人は何と傲慢・横暴なことを語ったのだろう。
もし放射線ですぐ死に至るほど拡散していたら、もはや東北はノーマンズランドになっていたはずだ。
先のOBは、先年東海村で起きた事故のことを広く知らされていないことが、現在の奇妙な楽観につながっていると、厳しく批判していたことを思い出す。
まだはっきりと把握はできないが、なにかもやもやとするものがある。
このまま、電力が不足するからといって、次々に休止している原発を稼動させることになっていくことは看過できない。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング