若いということは眩しい
今年の前期の授業も昨日で終わった。半年かけて制作してきた「番組」の発表会でプログラムはすべて終わった。
今年は4本の作品が生まれた。「吉田寮祭」「京大アメフト部の裏方」「新装なった中央食堂」「イカ京」。いずれもキャンパスのなかの話題を取り上げているということで、「発見!京大の××」という課題に沿っている。
吉田寮とは創立100年をむかえる、日本一古い学生寮。とにかく汚い。寝床は敷きっぱなしで、ラーメンや袋菓子が散乱する。猫や犬や鶏が部屋のそこらじゅうを走り回っている。男女混住の寮で「自由」が横溢する空間。部外者がここを撮影するのはなかなか困難な場所だが、この企画の発案者の銭クンは寮生でもあるので、特別に許可がおりてロケを敢行した。手作りの流しそうめんを学生たちが組み立てて食するのだが、見ていておぞましいかぎりのバンカラな光景が次々と映っている。よくこんな光景が撮影できたものだ。
京大のアメリカンフットボール部は20年前は日本一に何度もなるほどの強豪チームであったが近年は奮わない。なんとか往年の栄光復活をめざして部員一丸となって頑張っているが、その裏方のマネージャーをつとめる一人の学生に焦点をあてて描いた8分のドキュメント。どうってことのないネタだが、分かりやすい話にアメフトというビジュアルな動きが含まれた作品なので、観客には見やすい番組となっていた。
京大の吉田キャンパスには大きな食堂が3つあって、そのなかの最大の中央食堂が半年かけて改装された。その改装のなかでおおきな特徴が孤食中心主義にシフトしたということだ。みなで群がって食事するのでなく、一人で食べる学生が増えているということを反映したシステム変更だ。この変更のデメリットを、食堂の責任者に問うという番組。意欲はなかなかあふれた作品だったが、なにせ、責任者の談話が中途半端で、番組の狙いそのものがぼんやりとしてしまい、観客には不評であった。
4つめの「イカ京」とは、いかにも京大生という意味で、京大生というのは頭もいいが変人も多いという世の評判を表した言葉。実際に京大の男子学生とは「イカ京」かどうかということを女子会トークする番組。いくつかの京大男子の事例をさかなにして、3人の女子(現役の京大女子、他大学の女子、20代の働く女子)が好き勝手なことをしゃべり、それを社会学の伊藤公雄教授が論評するという、京大版アメトーク。
発表会では、4本のうち、「イカ京」がもっとも支持を集めた。点数がとれなかったのは「中央食堂」。担当者は、会のあとも点がとれないことを気にして、えらく落ち込んでいた。
午後6時半。反省会も兼ねて今回の授業の打ち上げを、農学部そばの中華料理屋で行う。
主任教授のS先生にも出席いただいて、楽しい会となった。
8時半、会を終えて外に出ると、土砂降りの雨。祇園祭の宵山は来週。
今年の京都行きも楽しかった。
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