桜満開の東京で
土曜日というのに仕事。午後からの打ち合わせだが、通勤電車に乗ることが億劫だ。
目黒川の桜が満開になって、見物の人が権之助坂を行き交う。花見で浮かれている人を尻目に会社へ向かう。
先日ひねった句。
遠雪崩日本オオカミ奥秩父
類想のないのは悪くないのだが、名詞が3つ並ぶだけの幼い口調が気になっていたら、宗匠がちょっと直してくれた。
日本オオカミ振り向きざまの遠雪崩
なるほどうまいものだ。少しおもむきが出てきた。
昼までのあいだ、石田波郷伝でも読もうか。あらためて波郷の言葉づかいの巧みさ、清潔感に感心する。
傘もろとも胸抱き時雨の葛西橋
先日、波郷の残した江東歳時記の世界を歩いた。あのときの土の匂いがよみがえってくる。
戦後、復員した波郷は妻の実家のそば江東区砂町に住んだ。戦地で結核をもらってきて、波郷は少し病んでいた。周りが川に囲まれ、空襲の焼け跡があちこちに残っていた。
病む身来て五月の廃墟風遊ぶ
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