何合目かなあ
土曜日に、玉木宏さんの「裸にしたい男」の荒編集試写を行った。45分×2本分つまり90分サイズの映像を通して見た。おおざっぱな感想だが、素敵な番組になるだろうという予感がした。詳しいことは追々書いていく。
印象に残った談話がある。
「今の自分は、人生の何合目にあたると思いますか?」と、ちょっと嫌味な質問。
これに、30代前半の玉木さんが「5・5合目」と答えるのだ。どうやら、彼は人生60年と考えているのだろう。現在の彼は、人生の折り返しを越えた地点に立っているという自覚。むろん、これは生物的生命としてのことでなく社会的生命としてのことを指すのであろうが。しかし、64歳の私がそれを耳にすると、複雑だ。
ずっと知りたいのは、リタイアした人たちは毎日どうやって日々を送っているのだろうか。亡き父は早くから引退して、お茶を習ったり作陶をやったり、毎日が忙しいといいながら71で逝った。母親は父の死後16年生きたが、思い出と短歌で生きた。晩年はお迎えを待っていたような気がする。
玉木さんが挑んだ冬山は西穂高の主峰。その一段下の独標近くまで攻め込んだのだが、猛烈な吹雪と強風に行く手を阻まれることになる。その悪戦苦闘の最中に、奇跡のように風がおさまり雪がやんだ一瞬があった。そのとき、遥か尾根の南にきらきらと高山の町の灯りが光っていた。吹雪と戦ったことも忘れて、うっとりと灯りに見入る玉木青年の純情。
ぜひ、番組をご覧いただきたい。美しい北アルプスの自然と魔の山に果敢に挑む玉木宏の心意気。乞うご期待。
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