たそがれの銀座
昨日。午後4時から銀座で打ち合わせがあった。
代々木公園から東京メトロで日比谷を経由して東銀座まで。築地の入り口にある高層ビルの18階で歌舞伎の関係者たちと2時間ほど話し合いをもった。なかなか穣(みのり)のある議論となった。来年度の企画に関することだが、伝統芸能のもつ「凄み」をいかに企画書に表現するか。この週末のおおきな課題だ。
午後6時。ミーティングを終えて銀座通りへ出る。町にはちらほらネオンや街灯が点り始めていた。たそがれどきの銀座。すみれ色に暮れなずむ銀座の空というのも悪くない。松屋のファサードに灯がともった。人影がゆったり流れていく。渋谷と違って優雅だ。やはり銀座は大人の町だ。
勤め帰りのOLの姿が目につく。仕事をもつ女性はどこかキリっとした感じがあると決め付けるのは私の偏りだろうか。グッチやフェラガモの店頭をのぞくと高価な時計が並んでいた。有楽町の今話題の男性専科のファッションビルをぶらつく。美しい形のチャッカーブーツがあったが、値段は8万8千円。とてもじゃないが手が出ない。
酒が飲みたくなった。4丁目まで戻って、三笠会館のワインバーに行った。新酒が入っていたので赤のグラスワインをオーダー。立ち飲みのカウンターでぐいっと呷(あお)った。イカのフリッターをつまみながらのワインはなかなかいける。
カバンにいつも入れている「戦争の記憶」の原稿を取り出して朱筆を入れる。一応書き上げたのだが、どうも気にいらない。何かピントがずれている。どこだろう。昭和40年代の事実認識に間違いがあるのだろうか。自問しながらチェックを入れていたら、あっというまに7時を回っていた。
数寄屋橋の交差点に立つと、町はすっかり夜の顔になっていた。玄人筋の和服のお姉さんが目につく。欧米系の外国人の姿も多い。新幹線が滑るように走り去る。やっぱり、ここは渋谷とは違う。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング