この道を行く人もなく
最近はチームで仕事をしていないから昼飯はたいてい独り。何を食べるかを考えるのも面倒くさいから、1階食堂通称1食ですませることが多くなった。ここには書店が繋がっているので帰りに棚をのぞいたりもできる。それにしても食が細くなった。定食を全部平らげるのは難しい。ライスは盛りつけのときから半分でといってあるのだが、それでも持て余す。30歳の頃は腹を空かして12時前に食堂に入ったものだがそんなことは夢のまた夢となった。
3時にアポが在ったA君と会って企画を受け取る。恋の物語を主題にした絵画の企画。3本用意していた。シャガールとココシュカとフリーダ・カーロだ。シャガールは私のリクエストで書いてもらったのだが、A君はカーロをやりたいと考えているようだ。実際、その企画書はよく書けていた。メキシコのシュルレアリストの女流画家フリーダ・カーロ。夫のディエゴ・リベラ以外にイサム・ノグチやトロツキーと愛し合ったカーロの奔放な生き方は魅力的だ。さて、この画家のどの絵を使って、人生模様を描けばいいかが思案のしどころになる。そういう雑談も兼ねて、神山町の喫茶店へA君と行った。今年40歳になったA君とは5年ほど前に、木村伊兵衛の番組をいっしょに作ったことがある。洒落た感覚をもっている。近況を聞き出しながら、フリーダ・カーロの切り口をあれこれ話した。もしこの企画が実現すれば、1月頃にメキシコロケとなる。いいなあ。私も行きたい。どんな国なのだろう。エイゼンシュタインの「メキシコ革命」のイメージが膨らむ。
だが、今の私の健康状態ではとても飛行機に30時間は乗れまい。
オフィスに戻ると、留守中に電話が数本入っていたようだ。連絡メモに書かれた電話番号のダイヤルを回す。こんな作業もいつまでできるかとふっと思う。
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