定年再出発 |
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雲の峰も脆きもの
朝からアルコールを口にしている。下界と違って、山の家は涼しい。扇風機の弱で十分ここちよい。エアコンなどつける必要もない。夏の日差しをいっぱい浴びた庭の雑草を見ていたら飲みたくなった。なんとなくうしろめたい。朝から酒を飲むのは外道だと幼いときから言い聞かされてきたからか。だけど、夏休みだもの、半分リタイアした身分だからいいじゃないかと言いわけして缶ビールを飲む。朝の9時から。悪くない。 南木佳士の新刊「生きているかい?」を読む。地方紙に連載したエッセーを書き改めたとあとがきにあるが、新聞読者を相手にしているせいか読みやすくわかりやすいエセーだ。わたしより3歳年少の著者の気分は、同世代の同時代の心根だから手にとるように分かるから、何の解説も注釈もなくてもすらすら読めてしまう。 その著者が二言めに死期が近づく歳となったからと口にする。まだ60を超えたばかりなのにと、普段同じようなことを言い募っている私が還暦越えをした南木のことを非難がましく思うのは、目くそ鼻くそか。 南木は芥川賞を受賞した翌年にパニック障害を発症し、それから長くうつ病を患った。その苦しみを小説「トラや」で書いている。それを昨年読んだときから、私はファンになった。 鷹羽狩行の夏の句で気になることを見つけた。 雲の峰いよいよ雲の力で立つ 入道雲のことを言っている。雄大な雲の峰だが、それは自身の上昇気流によって立っている。見方によればきわめて脆い。供給する気流がなくなれば、峰はたちまち消滅するではないか。気宇壮大な、気力満々のことでも、それはすぐに滅びに転化することも十分ありうる。鷹羽もそれを感じているらしく、もう一つ雲の句を作っていた。 雲の峰屈背(くぐせ)となりてみな亡ぶ うまい表現だ。入道雲の雄大がいつか崩れて、夕立となる。その崩れていく雲のさまを鷹羽は屈背と詠んだ。大入道が崩れて屈背(くぐせ)となり、やがてぺたりとひれ伏すカタチにつぶれてしまう。カタチあるものの運命というのはそういうものかもしれない。 人生街道の難しさ。絶頂にあったとして、いつ奈落に転げ落ちるかしれない。まして心の病を患うことになれば、一寸先は闇。 ところで、不安は実存の問題だけでなく、今の「自然」に内包してはいないか。自然界は異様なのだ。今年はまったく蝉が鳴かない。いつもなら煩いほどの蝉しぐれが、今年はまったくない。何かまた天変地異でも起こるのか。それを思うと憂鬱だ。 さて、今回の大災害で、いわゆる国防族はまったく成りを潜めている。いつも国土の安全保障を言い募る輩がまったく発言しない。いぶかっていたが、よく考えたら当然だ。この国の安全保障をといっているカタチがまったく無意味だったのだから。だって、侵略を狙うものがいたら、この国の無防備な原発を狙えばその効果は十分あるのだから。そこに対して国防族は何も手をうってこなかったのだから。破壊工作はコンピュータのハッキングででも可能ではないだろうか。とすれば、日本の原発のシステムが万全で安全などというのはぜったいあてにならない。日本企業の顧客名簿流出なんてしょっちゅう起きているのだ。原発管理のシステムに侵入することもそれほど難しくないのではないか。そうして入り込んで、自分のシステムで自爆するようにしかけたら、一気にダウンするのではないか。 今回の原発事故で、原発というものがどれほど脆弱かということを露呈させた。 実は、このことがヨーロッパの原発見直し政策につながったのではあるまいか。テロリストにもっとも最適のテロの仕方を教えたと、欧州の為政者たちは想像してブルったに違いない。ところが、被害を受けたこの国では、まったくそんな懸念をいだくどころか、早く再開させてほしいと要請する経済団体のお偉方。イノチよりもオカネだと。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2011-07-17 18:57
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