放送日がまもなく
来る7月3日(日)、夜10時からの放送。
「核をめぐる対話 大江健三郎 大石又七」がまもなく完成する。作家大江健三郎さんと第五福竜丸の元乗組み員大石又七さんの対話をベースとしたドキュメントだ。
昨日はナレーション録音だった。語りは名手広瀬修子。現在はフリーだが、往年は教育テレビのドキュメンタリーで女性の語りといえばこの人の名前がまず挙がった。久しぶりに私も顔を合わせることとなった。
番組の内容は次のような章立てだ。
1、同時代に生まれて
2、ビキニで何があったのか
3、久保山さんの死
4、原発導入のシナリオ
5、大江さんの広島
6、沈黙を破るまで
7、ロンゲラップにて
8、福島原発事故をめぐって
日本の戦後の核をめぐる状況や言説が二人の対話を通して明らかになっている。ビキニ事件のときも原発導入のときも、いつも「安全だ」という言葉が繰り返されてきた。核政策というのは、冷戦という構図のなかで組み立てられてきた。ということを戦後60年のスパンで見ると、浮き彫りになってくる。
大石さんがビキニのブラボー爆発のときに被曝したが、同じ爆弾で現地のロンゲラップ島の人々80人余が死の灰のなかで2日間置き去りされていた。その後、次々に島民の健康を蝕む病が出てくる。
その島へ大石さんは2004年に訪問している。ちょうどビキニ事件から50年目だった。そのときの映像が残されていて、今回の番組のなかで紹介されるのだが、実験を行った米軍は治療をすることなく、彼らの健康追跡調査だけをやっているというような惨い事実が分かってくる。
対話の終盤に、フクシマについての言及がある。「責任」という言葉と「曖昧」という言葉が重大な意味をもってくる。
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