5月の句会で感じたこと
朝まで暑かったのが、午後2時過ぎにぽつぽつ来て、3時には土砂降りとなった。
急激に気温がさがった。まさに若葉冷えだ。目白のお屋敷町を歩いて、め組の句会に参加した。とはいうものの前日の締め切りまでに応募した句は不十分なものだったから、すっきりとした気分でもない。当季雑永4句、兼題(川、音、母)4句。期待がもてない句になったなあと後悔があった。
予想どおり、なかなか評価を得られなかった。予想していたことだからべつにそれに落ち込んだわけでもない。
川の変格で、運河で作ってみた句。
アンネの夏運河のビルの壁深く
アンネ・フランクが潜んだアムステルダムの運河そばの建物にあった青春を詠んだ。あたりまえ過ぎるという評価。やはりなあと思いつつ、今朝になって語順を入れ替えてみた。
アンネの壁運河のビルの夏深く
こうやると、前に比べて少し捻りが出てくる。夏深いという表現は悪くないかもと、自問自答。
まんまるさんの母の句に感心した。
母ゴジラ首廻(めぐ)らせて夏の雲
雄大さを感じる。ユーモアもある。
もうひとつ母の句で、私の気にいった作品。上五の字あまりはかなりのものであることは分かってはいたが、私は選んだ。
高峰秀子似の母は青葉に吸い込まれ
亡くなった母の面影が青葉のなかに立つ光景は美しいと思ったが、座の評価は12文字にのぼる上五はあまりの長さだという声。かといって、秀子似のでは意味は不明になる。どう処理すればいいか分からないが、母は青葉にすいこまれ、という中七、下五は魅力的だ。
今回は、私だけでなく全体に不調だったと、宗匠の弁。
だが、次の句にはたまげた。
甲イカの眼に宿りたる哲学
イカの眼に哲学を感じるとは、いったいどんな感性なのか。作者不在のため、真意が聞けなかったが、いろんな見方感じ方があるものだと感心した(半ば呆れながら)。
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