若葉風
ここ2日ほど晴れて湿度が低いから快適だ。やっと5月らしい気候となった。連休の頃はどことなく愚図ついていたが。
昨夜は鍼をうってもらう日だった。歌舞伎町のタケ先生の治療室に向かった。
鍼100本の先生は、打つ手が早い。およそ20分で体の裏表に100本以上の鍼をうつ。ある箇所を打たれると爆睡することもしばしばある。最後に腰に大きな鍼を打たれて、灸をすえられると、得もいわれないほどここちよい。
その先生が、先日、ボランティアで南相馬に入った。弟子7人を連れて、避難所の人たちに鍼灸奉仕を行ったのだ。「鍼なんておっかない」と怖がっていた人たちが、爆睡する「患者」を見て、なら私もと次々に診察台の上にあがったそうだ。用意していった使い捨ての鍼がすぐになくなるほどだった。先生の見立てでは大半の人たちが腰をやられていた。心労が重なって、体を歪めているのだ。
2週間に一度鍼治療に通う私は、現在心配な部位は下腹部である。前立腺のPSAの値がよくない。その旨を先生に申告すると、「では、キツーイ鍼を打ちましょう」と言って、私を脅かす。
そのキツーイ長い鍼が臍下に2本ぶすりと入った。痛くはない。でも体の内側をごそごそと触られているような不思議な感覚。例によって、治療の後半は眠っていた。
こうしていつもよりハードな治療が終わった。
鍼を受けた夜はシャワーだけにして風呂に入らない。昨夜は帰宅してすぐ睡魔が来た。10時には寝ていた。今朝6時まで熟睡。
目が覚めて、家の前の緑に心洗われる。大きな木が2本。おそらく楢の木だろう。深々とした緑をまとっている。朝のひんやりした空気を吸いながら、体のあちこちをほぐす。体がだるい。このところ深酒などでたまっていた疲れが、昨夜の鍼のせいでどっと出てきたらしい。鍼の効果に驚く。
加賀の千代女の句を思い出して呟いてみる。
ホトトギスホトトギスとて明けにけり
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