久しぶりの藤沢周平
前から気になっていた時代劇のDVDを今夜レンタルして視聴した。藤沢周平原作「花のあと」である。2010年公開と、ライナーノーツには書かれてあるが、映画が話題になった記憶がない。それぐらい存在感の薄い作品だったが、原作が好きな以登女物語だったので、半ば期待もし半ば警戒もした。話題にならない作品だから、どうせおざなりな時代劇かもしれないと、予め自分に言い聞かせておいたのだ。
視聴が終わって、満足度は80点。よかった。無名の監督だったが、中西健二という人は手堅くうまい映画を撮る人だと認識した。
主役の北川景子以外、華やかな役者はいなかったが、それなりに渋いいいキャスティングだと感心した。
武家の娘のときは、あまりぞっとしない北川景子だが、男装の剣士姿になるとめっぽう美しい。ところどころ殺陣の甘さがあるものの、此の手の女優の仕事としては立派なものだった。おそらく低い予算で切り詰めて作ったと思われるが、十分、大人の鑑賞に耐えうる映画だった。
過不足ない演出でおおいに時代劇を堪能したのだが、唯一気に要らなかったのは、ラストに流れる一青窈の歌だ。出来れば、歌詞のない、メロディだけの曲にしてほしかった。
あと孫四郎の役はもう少し華のある若手が演じたらよかったかな。にしても、国村隼という役者はうまいものだ。
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