大磯、もみじ山の谷間から仰ぎ見る夜空。
都心と違ってどこまでも空は澄んでいて、高空に星がぽつぽつ輝いている、
上空に強いかぜが吹いているらしい。星のまたたきが激しい。
60前後の男だけが悩んでいると思っていたが、実は同世代の女性たちも生き方、人生の店仕舞いで迷い苦しんでいるということを、昨夜知った。
30年近く、この世界に住んで、ドキュメントだけでなく、ドラマ、映画を作り続けているJさんと、昨夜話し合いをもった。来年度の企画についての相談だったが、話はいつしか人生の店仕舞いに移っていった。
だんだん、時代感覚とずれが起きていることに気づかないまま、いつまでもギョーカイに居続けているのは辛い、とJさんは正直にもらす。意外だった。「女の時代」だから、そういう弱音はないと思っていたが、女たちも行き悩んでいる。
ちあきなおみの「冬隣り」を動画検索で見つけて聴く。
♪地球の夜更けは・・・
やっぱ、ちあきはいいなあ。
家の屋上に上がって、星を眺める。寒気のなかで、星のまたたきは一段と激しくなっていた。
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