ささやかに打ち上げて
「清元」の、もうひとりのプロデューサーのKさんと昨夜飲んだ。
連休前の一時的に生まれたゆとりのなかで、今回のケジメでもつけましょうかと、二人で示し合わせて渋谷駅前で酒をくみかわした。Kさんとは今回の仕事で初めて出会ったのだが、番組マインドをもつあったかい人柄だ。かつて博多に勤務していたという彼は、九州ドキュメンタリストの気風を受け継いでいる。なによりヒューマンドキュメンタリーへの思いが深い。だから、今回の「清元」の編集作業でも、つまらない瑣末なクレイムなどいっさいなく、むしろ番組を鍛錬するほうへとアイディアをあれこれ提案してくれた。私たちにとっても非常に仕事のしやすい局パートナーだった。
52歳のKさんには高校生と小学生のお嬢さんが二人いる。映画好きのKさんは最近高校生の娘さんに「砂の器」を見せたところ、くいいるように画面を見ていたと嬉しそうに語ることに好感をもった。その映画好きのKさんに、たまたまカバンに入れて持っていた「青幻記」を貸してあげることにした。きっと、彼なら気にいってくれるはずだ。
いささか気分が高揚し、Kさんを新宿ゴールデン街までひっぱっていく。いつもの「とんぼ」だ。入っていくとカウンターの端っこにTさんがいた。北海道から帰ってきたらしい。少し痩せていたが、表情は穏やかで健康状態も悪くないようだ。
この店で、2時間ほど世間話で酒をのむ。酒はマッカリ。肴に思いがけず故郷の味へしこが出た。マッカリとよく合う。
「清元」の番組では、どうやら榮三さんへの評判が高いようだ。視聴者から寄せられた感想でも、彼の意地に共感したという声がいくつもあったと、Kさんから教えられた。そして、邦楽がこれほど魅力的なことに驚いたという声がかなりあったことも嬉しい話題であった。
連休前の金曜日ということなのか、夜が更けるにつれ来店する客が続々とある。私たちが店を出たのは10時過ぎ。歌舞伎町にはおおぜいの酔客が屯していた。
家にもどってグーグルニュースをチェックすると、サッカーで日本がアルゼンチンに勝ったとある。これからもザッケローニ監督の采配におおいに期待できる。スポーツに関心をもたない私の唯一お気に入りの競技、サッカー。ワールドカップ以来、国際ゲームには必ず目を通すことにしている。
止せばいいのに、シャワーを浴びたあと、映画を見ることにした。相米慎二監督の「セーラー服と機関銃」。薬師丸ひろ子主演のあの映画。実は、まだ見ていなかったので期待してみた。感想、★ふたつ半。
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