シシリーは遠く
いつまでこの暑さが続くのやら。言うまいと思えど暑し、だ。
体力の衰えか、この灼熱か、区別がつかないが、よろよろとした足取りで人生坂道を下っている気がする。とにかくスタミナがない。ほんの2,3日のハードな作業でくたびれがやってくる。回復するのに4,5日かかる。効率の悪いからだに成り果てている。
隣に座る後輩は、昨日からイタリアに行った。いつも訪れるシシリーの寒村へ夏休暇をとりにいった。バカンスが終わる今頃が、人が絶えてもっとも村が美しいという。地中海の青い海とシラキューサの白い街。行ってみたいものだ。
だが、今の私からヨーロッパはだんだん遠くなる。とてもじゃないが、15時間も飛行機に乗るなんてことには耐えられない。
ふと岩手に行ってみたいと思った。
啄木の歩いた町を見てみたい。ふるさとの山、ふるさとの川を、渋民村を訪ねてみたいものだ。夏草の生い茂る山道を登ってみたい。
何がなしに/頭のなかに崖ありて/日毎に土のくづるるごとし
と詠んだ「崖」を見たい。むろんリアルな崖があるわけではないが、その崖を求めてみたい。その崖の前に立ちたい。崩壊感覚というのだろうか、何か壊れていくものを目にしたい。
本日も、1時から試写となる。昨日のマシーントラブルで日延べとなった試写が再開となる。はたして、編集はうまくいったのか。気になる。とにかく、本日中に番組の目処を立てないと、来週からの予定がすべてくるうから、何が何でも今夜決着だ。
こうして齷齪しながら、東北の森を夢みて、下降気分に浸っている。
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