週末の山手線は空いていた
目黒の家の前で、煙がもくもく上がる。本日はさんま祭りだ。家の軒先まで店が出ている。
去年の秋刀魚祭りはそれなりに秋めいたていたが、今年はまるで真夏だ。35度近い気温にもかかわらず、目黒駅前は5千人近い人の行列が出来ていた。焼き秋刀魚を食しようという人の群れ。この暑いのにご苦労なことだ。
大磯へ昼過ぎ戻り、4時ごろ浜に出た。水辺には数百人の海水浴客がいた。サーファーは思ったほどいない。敦賀の海は、お盆を過ぎると、大量のクラゲが発生するのだが、ここ相模湾にはまったくいない。
水温もぬるめで、体を浸すにはちょうどいい。
泳いだ。かぶと岩の近くまで、と言いたいが、とてもそんなに泳げるものでない。
せいぜい15メートルぐらいか。平泳ぎ、潜水でやっと。10回ほど水を掻くと腕がだるくなってくる。脚で水を蹴っても体は前に進まない。情けないほど体が動かない。
それでも、今年も海に入ることが出来た。泳ぐことが出来た。
2回泳いで、店仕舞いにした。最後にぽっかり浮かんで「ラッコ」をやってみた。1分ほどか、仰向けになって空を見あげた。
水色の淡い青空が、夕方の色に変わりはじめていた。
こうやって今年も海に来られたことを感謝する。
新しいデジカメで浜辺の風景を何枚も撮った。
炎天下、スニーカーの後ろを踏んづけながら、ガードをくぐり、ツヴァイク道に入った。蝉がまだ鳴いている。心なしか、ヒグラシが少ない。やはり今年の夏は異様だ。
吉村昭の小説で、「冷たい夏」というのがあったと記憶する。たしか、兄弟の誰かが若くして亡くなる話だったか。
私にとっても、2010年の夏を記憶するための縁を作っておこう。暑い夏、暑い夏、9月になっても暑い。
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日盛りの大磯駅の道
ツヴァイク道の入り口
シーズンオフの浜辺
汀でシルエット