定年再出発  


懐かしい空
by yamato-y
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腐女子の研究

腐女子の研究

 週が改まって7月12日、昨日の選挙のことが喧しい。が、紅旗征戎吾が事に非ず。それよりも同年のつかこうへいが死んだということのほうが私には大きい。
 そんなこんなを考えて東海道線に揺られながら、土曜日の美大の最終授業を思い出した・・・。

美大の授業で、このところBLが話題になっている。中国からの留学生のRさんがこれを主題にしたドキュメントを撮りたいと言い出したことから、他のメンバーからいろいろな面白い意見が出て私自身も関心をもつに至った。BLとはボーイズラブの略で少女マンガから生まれたジャンルを指す。
少女マンガへの私の関心といえば、40年前に読んだ「ぺスよ尾をふれ」という「母をたずねて3千里」のような物語で感動したことは覚えているが、それ以外の継子いじめや嫉妬と友情がねじくれたようなバレエ物語などはうんざりして読むのをやめた。ところが、私が離れた後の70年代半ばから新しい流れが少女マンガに起きていた。私と同年代の女性作家たちが男性間の同性愛という新しい物語を掘り起こしていたのだ。当時、その情報は聞き知っていたが、どうせ宝塚趣味の延長だろうぐらいにしか私は思っていない。ただ、そういう女性漫画家たちの活躍が話題になっていたので、ラジオの番組として話を聞きに行ったことはある。池田理代子、竹宮恵子氏たちに15分のラジオ番組を4回にわたって話してもらった。まだ20代だったその人たちの歴史観や深い教養に驚いたことを覚えている。ただ漫画一般の話を中心に話してもらうだけで、ボーイズラブにまで踏み込むことがなかった。というか、そういうジャンルはまだ成立していなかったと思われる。

 そうして昭和が終り、20世紀も終わっていく。漫画は進化して巨大なメディアになった21世紀。その直前の90年代頃から女子の漫画ががぜん勢いづいてきた。やおいという、やまなし、おちなし、いみなし、という少女マンガ。とりわけ、男子同性愛を主題とした世界が盛り上がっているという噂をちょくちょく耳にするようになった。

RさんもBL漫画が好きで、よく読んでいる。大学においてはセクハラ、パワハラ、アカハラは大問題になるから、普段軽率な私も慎重に言葉を選んで、Rさんに尋ねてみた。「あなたは異性愛には関心がないのか」。やんわりと、セクシャルマイノリティですかと聞いてみたのである。
にこにこ笑ってRさんは首を振る。自分は異性が好きだけど、BL漫画の妄想の世界が好きなのですと答えた。分かったような分からない理屈だ。さらに、その漫画の何が面白いのかと聞く。
「男同士のそういう関係性にひかれるのです。ちょっと腕をつつくとか、目配せするとか、そういう仕草を男同士で行うということに“萌え”るのです。」
 なぜ、そんなことに興奮するのか。このあたりから私の理解を超えることになり、さっそく私は斉藤環の新書『関係する女 所有する男』をひもとく。なるほど、斎藤は女子の特性として性においても精神においても関係性が重要と力説している。ちなみに男は所有という業を背負った性らしい。ただ、この新書は性差なんてものがあるかどうかを疑うということから出発しているのは忘れてはならないが。
という理論的な議論は他日に譲るとして、わがムサビのクラスのBL問題の続きはどうなったかと言うと――

あのRさんが言い出した授業の翌週、Rさんは、秋葉原で最近BLバーが開店したという情報を得て、一人でリサーチに行った。そのネタが面白そうであれば撮影して、ドキュメンタリーにしようと考えたのだ。そのバーは一見普通だが、従業員たちがボーイズラブの行為、仕草を客の前で見せてくれるのが特別サービスになっている。客のほとんどは若い女性だという。
Rさんはいささか落胆して帰ってきた。「店内での撮影はダメだと断られました」
でも、と言葉を続ける。「何か変です。腑に落ちません。あれはBLというよりホストクラブでしかないのでは」と首をかしげている。そこで、もう少しBLについて知見を集めようということになり、日本人の娘でBL好きに話を聞いてみることにした。驚いたことに、美大にはBL好きの女子というのは少なくないのだ。
そこでやって来たのが、3年生のHさん。どこにでもいる普通の若い女性。彼女は素敵なボーイフレンドがいるが、それとは別にBLが大好きだという。彼女を交えて、秋葉原の出来事を検討した。その結果、このHさんが同行して再度Rさんが秋葉原のBLバーを視察、リサーチして、実態を確かめてみようということになった。

そして、その報告を、1昨日、前期の授業の最後の日にRさんから受けた。それによると、秋葉原のBLバーはBLを商売に使っている贋物で、本ものではないと2人の意見は一致。それを撮影してもBLの本質は表現できないと、Rさんはこの素材を放棄することにした。
そして、その後仰天するような新しい企画を私にRさんは提案したのだ。
秋葉原の帰途、HさんとRさんは、あんな贋物が横行するのは許せない。自分たちが見たいと思えるようなBLの「映画」を作ってみようと盛り上がったのだ。
「映画学科の人たちといっしょに、私たちが感じるBLドラマを作ろうと思います。フィクションです。役者はこの大学の同級生たちを起用します。候補者は心当たりが何人かいます。そして、このBL映画を作っていく過程を撮影して、メイキングという形で私のドキュメンタリー作品を作ってみたいと考えました。センセー、どうですか?」

 と言われてセンセービックリ。たしかに、この大学では演習として映画製作もやっているから出来ないわけではない。が、ボーイズラブを主題にした映画なんかを撮れるだろうか。なにより、そういう恋人関係を演ずる男子が役者としているのか。そこを確認した。
「ボーイズラブをどの程度表現するのか」
「まあ、基本的にじゃれあうぐらいで、ぎりぎりキス程度だと思います。」Rさんは自信たっぷりに答える。少し映画プロデューサーの風格が出てきた。

 やってみようということになった。ドラマ本編の撮影は、8月の夏休み中にキャンパスを舞台に3日ほどでやろうということになった。ドラマ作りの製作委員会を作って、若干の資金を集めてやり遂げようと、関係者は張り切っている。
 関係者とは、RさんとHさん、それにもうひとりHIさんの三人。みな女性である。なんだか、不思議な世界に入りこんだ気がしてきた。
「8月のいつ頃クランクインするの?」と私は聞いた。暇があったら覗いてみたい。だんだん私も悪乗りしてきた。

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by yamato-y | 2010-07-12 13:21 | Comments(1)
Commented by いちたに at 2010-07-12 22:10 x
こんばんは~。BL映画とそのメイキング、おもしろいですね~。「MAG・ネット」のネタにもなりそうです。私も男子なので、BLの真髄はわからないのですが、現実の同性愛に重ねるよりも、異性愛のファンタジー版と理解した方がいいような気がします。よしながふみさんの「あのひととここだけのおしゃべり」という対談集は良書ですので、未読でしたらぜひ。「男の人って大島弓子、分かりたがるよね。」など、正しい指摘が次から次へとでてきます。
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