時間は進む
突然の訃報で、サッカーの余韻は吹っ飛んだ。
あのサンヒョクが急死した。どうやら自死らしい。詳細は分からないが、個人的な悩みが原因らしい。そのことはいい。死者に対して敬虔でありたい。冥福を祈る。
これで、冬のソナタの別の物語を紡ぐことはできなくなった。6年経ったとはいえ、冬のソナタへのファンの思いはけっして小さくない。私の知るソナチアンたちも、またこの物語の別バージョン――例えば、後日談だったり、パリへ留学したユジンの物語だったり――をいつか作ってほしいと淡く希望をもっていた。それが不可能になったのだ。
パク・ヨンハさんが演ずるサンヒョクは、冬ソナにとってきわめて重要な人物で、代役ということはありえない。また、別物語が生まれたとしても、たえず原物語が参照されることが前提となるから、そこに出てくる人物(キャラクター)と同一性がなければ、物語のリアリティが失われる。例えば、あの山小屋でのゲーム遊びや放送部での活動、バレーボールのライバル意識など高校時代からディレクターとして山小屋での生放送を企画したりするラジオ局時代まで、その「伝説」を土台にして、新しく生まれる物語は成立するのだから、このときの役者がなくなれば、その代わりの役者でしのぐということは、この冬のソナタにかぎってないだろう。
こうして、冬のソナタは不朽の物語として神話化していくことになる。
「春のワルツ」以来、沈黙したままのユン監督はどうしたのだろう。結婚した話題以外はとんと情報がない。時々、北海道に現れると噂では聞くが真相は知らない。監督は今回の悲報をどんなふうに受け止めるのだろうか。
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