片づけ術 「断捨離」
以前、「捨てる技術」という新書がベストセラーになったことがあるが、10年ほど経て再び捨てるという主題が注目されている。マガジンハウスから出ている『新・片づけ術 断捨離』がその話題の本だ。捨てると生き方が変わると、ハウツー本でなく人生本に仕立てられているところが新しさだ。
捨てるということを実行すれば、仕事の効率が上がる・早起きが楽しくなる・素敵な偶然が増える・自分を好きになる、ということが起こって新しい世界に入ることができると著者は主張する。片付けるのが苦手という人は要領が悪いという性格の問題でなく生き方の問題だというのだ。
「断捨離」(だんしゃり)とは、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」をもとに生まれた言葉。
要らないモノを断ってガラクタを捨て、モノへの執着から離れる、という生き方をよしとするのだ。片付けなくてはならないという義務から掃除をするのでなく、率先して身の回りを整理整頓すれば自ずと人生が開けてくると筆者は説く。
私にとって「断捨離」の対象はふるさとの実家にある遺品の整理だ。この断捨離は私にとっても切羽詰ったことでもある。
不動産はともかく、故人である父と母が使用していた家具、生活雑貨や古道具などはほとんど骨董価値もない。財産価値があるわけではないが、思い出の品々という別の価値を有しているからなかなか簡単に処分できず、おろおろと情況に流されるばかりだ。
思い出を断つこと、執着、愛着を捨てること、故人との縁から離れること。こういう断捨離はおいそれといかないのだ。
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