ユンさんの過去の名作―「峠」
ユン・ソクホの力量が満天下に広まったのは、数年前に制作した
「峠~追想」であろう。芸術性の高い単発の長編ドラマだった。
昨日、「円舞曲(わるつ)」の話をしたが、あの物語の原型になったともいえる作品だ。
バスの中でひょんなことで出会った男女。互いに惹かれあったものの
その女は男の親友のフィアンセだった。その3人のもつれあう関係を静かに
描いた渋い作品だ。これで、ユン監督はある大きな賞を獲得し、名をあげることになる。
女主人公は「JSA」で話題となり、「大長今」で大ブレイクしたイ・ヨンエ。
二人の男の間でせつなく悩む人妻を好演している。
この作品には「冬のソナタ」で後に使われるシーンもある。
男女が出会うバスの中の場面だ。
疲れたイ・ヨンエはついうとうとしてしまう。
バスが揺れてヨンエが頭をぶつけそうになると、男が手で支えてやるのだ。
宮本アナが熱狂する、あのユジンシートの場面にをほうふつとさせるではないか。
「冬のソナタ」が簡単にできたわけでなく、こういう
エチュード(練習)を重ねて達成したのだ。
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