定年再出発 |
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バードウォッチング
6時半に目が覚めた。鳥の声が騒がしい。窓からのぞくと、大銀杏の枝のなかを数羽の小鳥が走り回っていた。 パソコンのそばにかけてある双眼鏡をとってきて、のぞく。愛嬌のある目元がこちらを向いている。画像を拡大する。尾長で、くちばしが長い。きちんと双眼鏡でとらえたのは初めてだ。見飽きない。 両腕がだるくなるまで見続けた。 早朝とあって物音もなく、小鳥の声だけが響いている。そのうちに小鳥たちは地上に舞い降りて、黄色い落ち葉をついばみはじめる。 ローティの伝記を読んでいて、彼の趣味がバードウォッチングだということが心に残っていた。79歳で癌で死去するが、その半年前にもはげたかを見たいと、コロラドまで出かけたと伝記作者は書いていた。アイロニカルな発言してきた人物が、自然の営みを好んでいたという。 昨夜は遅くまで村上春樹の新作短編集を読んでいた。タイトルが『めくらやなぎと眠る女』とある。海外の読者を対象にして編まれた短編集ということだ。 表題の短編が、冒頭にある。英語のタイトルは「blind willow,sleeping woman」。英語で声に出せばそれほどでもないが、日本語の”めくらやなぎ”という言葉は強烈だ。内容はいつもの村上らしいリアルファンタスティックなもので、何か異義申し立てをするようなものでもないのに、題だけがめっぽうラジカルだ。 めくらやなぎの作品は右耳が悪いいとこの話だ。「ぼく」は25歳でいとこは14歳。身長差は20センチある。二人が丘の上の病院まで行って診察を受ける、という物語だ。不思議な爽快感が残る。私は好きだ。でも、その耳の治療とめくらやなぎはすぐには結びついていない。 ”ぼく”の友人のガールフレンドが考えた木、めくらやなぎ。《めくらやなぎには強い花粉があって、その花粉をつけた小さな蠅が耳から潜り込んで、女を眠らせる》 入院しているベッドの上で,そのガールフレンドはこれを考えたらしい。村上はそうとしか説明していない。 ふと大江健三郎の「レインツリー」を思い出した。連作短編の作品集だが、そこでもレインツリーという”メタファー”が意味をもっている。砂漠地帯だか乾燥地帯だかに生える樹木で、雨期に雨をその指の腹のような葉にたっぷり蓄えて、乾期になれば、その水分を葉から落として小動物を養うという、レインツリー。なんと壮大なイメージだろう。 私はこの木の実在を信じて、大江さんとニューヨークの植物園やバークレーの大学キャンパスまで出かけたことがある。 たしかにレインツリーという木はあるらしいのだが、大江さん自身見たことがないというので、それを「検証」しようということで、カメラを担いであちこち歩いたのだ。先の植物園でもキャンパスでも見つけることはできなかった。 そして、長いロケが終わろうとする頃、ニューヨークのセントラルパークに自生していることを聞きつけ、そこを訪れた。パークの北側のゲート近くに木はあった。大きな枝を広げていた。ちょうど黄落の季節だった。落ちた葉っぱを見ると、大江さんが記したような形態ではなく、大きなポプラの葉のようであった。 大江さんは初めて見るその木を懐かしげに触れている。そのとき、作家の想像力の深さに感動したことを覚えている。 これと同じ想像力を、村上春樹のなかに感じた。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2009-12-07 09:42
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Comments(1)
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初めまして!2008年6月26日付けの貴殿のコメントを拝見し、今更そこにコメントしても、読んで頂けないのではないかと思い、こちらに書き込みさせて頂きます。用件は2008年6月26日の貴殿のコメントについてです。立川清登さんの映像が、私の元に残っています。その事についてご連絡したくてこちらに書き込みさせて頂きました。貴殿のコメントは、今から1年半も前のコメントなので、今は必要なのかどうかわかりませんが、一応ご連絡だけさせて頂きます。(今後、貴殿と何かやり取りをする事になった場合は、もちろん私の本名を明かしますし、一応、今回のコメントは不特定多数の方に見られてしまうコメントですので、ペンネームを使わせて頂きました。)よろしくお願い致します。
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