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遥かなわがスペイン

ゲルニカの帰郷

初めてスペインへ行ったのは29年前の1980年。長男が生まれた年なのでよく覚えている。初めての海外取材であった。
――その数年前から私はスペインの芸術、文学、歴史、そして政治に興味をもつようになっていた。その頃はまだ独裁者フランコの威光が生きていた。緩くなったとはいえ、ファシストの時代はまだ残っていた。冷戦構造はスペインにおける軍部の支配を容認する状況にあった。
 1975年、フランコ総統が死んだ。スペインを取り巻く情勢がいっきに流動化しはじめた。民主化の声があがってきた。50年前、滅ぼされた共和政の理念が甦ってきたのである。

 ピカソの生誕100年を迎える1981年に、長くニューヨークの近代美術館(MOMA)にあった名画「ゲルニカ」がスペインへ帰国するかもしれないという風聞が流れた。ピカソの遺言で、祖国に共和政がもどるまで、この絵を返すなということになっていた。が、フランコが死去し政体が変れば返還の可能性もあるとなったのだ。先に「わが心のスペイン」という企画が落選していた私はこの名画の話を知ってチャンス到来と小躍りした。二十世紀の天才ピカソが関わる事柄であれば特集企画として採用されるかもしれない。その絵の由縁をたどるドキュメンタリー「二十世紀の傑作ゲルニカの帰郷」を企画提案した。

 ぼくはスペインの革命に惹かれてこの企画を立てた。同じ素材を亡命したパリにおけるピカソという視点から立てた人物が報道局にいた。10年以上先輩にあたる、柏倉康夫さんだ。柏倉さんはパリの特派員の経歴をもつ辣腕のディレクターだ。パリ支局に勤務しているときに、亡命したピカソの足跡を追っていた。そして「ゲルニカの帰郷」という主題を見つけていたのである。
つまり、ぼくと柏倉さんは同じ主題と同じ時期に遭遇したのだ。番組制作局から私、報道局から柏倉さんが出した企画がよく似ているということで、双方合体して制作にあたったらという指示が局の上層部から出た。ぼくは、自分の企画を携えて柏倉組に合流することになった。

「ゲルニカ」――MOMAに“借用”されたままになったこの名画が辿った数奇な運命。
これを描くため、私たち取材班は1980年にスペインに渡った。
 この年の日本は寒く冷夏だった。8月の終りに日本を飛び立った。ピカソが生まれた南スペイン、マラガの海で、私はその夏はじめて泳いだ。地中海。西の外れの海はジブラルタルのすぐ傍、アフリカは指呼にあり、波のない穏やかな海であった。まもなく誕生する子供の名前を少し考えながら泳いだことを覚えている。

マラガ、バルセロナ、マドリッドとスペイン国内を旅し、最後に北部のバスク地方の町ゲルニカを訪れた。このあたりの文化や言語は中央スペインと異なり、私が訪ねた時期もバスク分離運動が盛んに行われていて少し不穏な情勢下にあった。

 1937年4月26日、日曜日。市場の立つ日であった。町は朝から賑わっていた。そこへ山陰から2機の戦闘機が現れた。バスク地方の人民戦線派をたたくために編成されたナチスドイツのコンドル兵団の爆撃機だ。フランコの指揮下にあったのは言うまでもない。警告もいっさいなく、無差別に約10万ポンドの焼夷弾と高性能爆弾を投下。ただちに町は破壊され、炎上した。
 この無差別爆撃によって、人口7千の町は2500人の犠牲者を出すことになる。大半は婦女子、司祭、尼僧など非戦闘員であった。二十世紀の無差別爆撃はここから始まり、広島、長崎で最大の悲劇を生む。このゲルニカの名前を永久に残すことになったのは、この殺戮の知らせを聞いたピカソがただちに描いた傑作「ゲルニカ」によるところとなる。

 私が訪れた43年後のゲルニカは戦争の傷跡などどこを探しても見当たらない平和な町だった。が、広場で談笑しているバスクベレーの老人たちにマイクを向けると、堰を切ったかのようにゲルニカ空襲の様子を克明にかつ感情的に語った。けっして住民は忘れてはいなかった。

 このあと、パリに入り、ゲルニカ報道を聞いたピカソが絵筆をとったというアトリエを取材。さらにイギリスにいる高名な美術評論家ローランド・ペンローズにインタビュー。最後に大西洋を渡ってニューヨークへ行った。実際に「ゲルニカ」が展示されている近代美術館(MOMA)を撮影したのだ。この取材の旅はおよそ一ヶ月半。4カ国に及んだ。その後、幾度となく海外取材に行くことになるが、これほど長い旅はない。
 
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by yamato-y | 2009-11-07 22:32 | 人生にジャストミート | Comments(0)
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