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君知るや北国の町

君知るや北国の町

火曜日の夜行で上野を発って信越線周りで金沢へ行ってきた。40年ぶりに開かれた大学の研究室の同窓会に出席するためである。私の期と一年下の期のメンバー11人が顔をそろえた。こんなことはめったにないと、私は東京から喜び勇んで駆けつけた。金沢までの道中をいつもと違うコースをたどろうと「北陸フリー切符」というのを見つけて、それで日本海まわりのコースを利用した。
夜行列車に乗るのも30年以上なかったこと。20代の終わりに上高地へ出向くときに乗って以来ではないだろうか。深夜11時3分に特急「北陸」で出発したときはわくわくした。

同窓会の会場は、金沢の郊外、湯湧温泉。4日の朝、金沢駅に私は到着した。会場へ向かう前に、金沢在住の友人が運転する車で金沢城と現在の金沢大学を見学した。
私が学んだのは金沢城のなかにあった大学。戦後建てられた安普請のキャンパスだったが、城のなかということでなかなか趣があった。城のなかにある大学というのは、世界広しといえど、ここ金沢とドイツハイデルベルグ大学のみと誇らしく思ったものだ。数年前に大学はそこを出て郊外の山林に広大なキャンパスを確保した。現在城内は金沢市の管理地となって、観光のための往年の金沢城の復元が大規模に行われていた。まったくの観光地と成り果てていて落胆した。昔学んだ校舎のあった空間には松の木が卑屈に立っていた。

金沢は都市計画で車社会適応型になってしまったから、昔の城下町の風情がまったく消えた。あるとすればわざとらしい東の遊郭のような風景しかない。武家屋敷もまるで時代劇のセットのような土塀や門が設えられて、くらしや人の匂いのまったくしない代物となっていた。
金沢の人たちが向山と呼んだ卯辰山に、学生時代よく登って、夕方の東山界隈を眺めたものだ。当時高い建物はなく、白い瓦屋根の家々が懐かしげに密集していた。かまどの薄青いけむりがたなびく様は泣きたくなるような風景だった。あの眺めはもはや望むこともできない。

よそ者のノスタルジーといわれればそうだが、私のなかには雨の美しい町金沢、雪の“暖かさ”を秘めた金沢、が忘れることはできない。細い路地や狭い辻にはひとの匂いがした。今ではほとんどの道は車が通れる2車線以上の広道となり、町のあちこちに駐車場の「穴ぼこ」が虫食いのように広がっていた。

夏の日差しを思い切り受けて、私はひとりで彦三(ひこそ)の町を歩き回った。高級武士たちの住まいが多くあった界隈である。8月の太陽が照らす道には人影はない。段丘を下って浅野川のほとりに出た。主計町をぶらぶらしていると、京都の川床と同じような櫓があった。最近ではこういうサービスも始まったのだといささか鼻白む。浅野川大橋まで歩いて、たもとで一服。だらだら流れる汗を拭きながら、浅野川べりの柳を眺め、対岸の東山を見晴るかした。一瞬だけ車の騒音が消え、川のせせらぎが聞こえたような気がした。このときだけ、昔の金沢が少し浮かび上がった。
北鉄の白と赤のツートンカラーの電車が走っていく、幅員の狭い2つ扉の小さな車体をごとごと揺らしながら・・・。

その夜開かれた宴会は楽しいものであったが、夜が更けてなにか私のうちに嫋嫋たる秋風のようなものが吹きぬけていく。
この旅の終わりになって、ふと振り向くと、言いようの無い寂しさがぽつんと残った。意外な結末であった。
でも、古い友と再会した喜び、若くして亡くなった恩師の遺影に接することができたこと、かけがえのない時間をもつことが出来たと、幹事たちに感謝している。

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by yamato-y | 2009-08-05 23:31 | わが心のシーン | Comments(1)
Commented at 2009-08-11 21:39 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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