雨の墓参
5月29日の記事への広島のMNさんからのコメントは嬉しかった。この30年の間、制作してきた私の番組群を通して見てくれた人がいると知って、何か報われたような気がした。
実は、独りだけ私の番組を長年にわたり見ていただいている人がいる。私より5歳ほど年長の職業女性だ。その人は20年ほど前から、私の番組を系統的に見ていて、私の「文体」が好きだといっていただいた。10年前に偶然その人の存在をしった。そういう人は一人にきまっていると思っていたら、ここに新しく私の番組を支持してくださる人がいることを知って嬉しい。
MNさん! 次の私の作品は9月に放送する「太宰治/斜陽論」です。よろしく。
うっすらと雨が残っている。本日は埼玉県の越生まで墓参に行く。少年マガジン元編集長、内田勝さんの一周忌法要が内田さんの故郷越生の寺院で行われる。そこへ参加するつもりで、9時に出発する。越生は池袋からおよそ1時間ほどかかる。
内田さんが急死して、もう一年になるのだ。ちょうどひと月前、「ザ・ライバル」の最後の編集中に奥様から本日の法要のお知らせをいただいた。あの「ザ・ライバル」が内田さんの供養のような番組だったから、とても不思議な気がしたものだ。そういえば、内田さんは死者たちと交歓する人だった。大伴昌司が亡くなったときも、原宿のジャズ喫茶で思いがけないことがあったと、楽しそうに語っていたことを思い出す。今度は、内田さんが私にメッセージしてくれないかなあと、期待している。
昨日、朝一番で少年サンデー3代目編集長,Kさんのところへお礼に出かけた。「ザ・ライバル」では、実に貴重な情報をいただいた方だ。2度にわたり長時間インタビューを私はした。そこで知った事実を番組の枢要な部分として組み込んだ。そのお礼に行ったのだ。Kさんは番組は面白かったよと褒めてくださった。いろいろとご迷惑をおかけしたことを、私は謝罪した。
Kさんこそ、内田編集長のよきライバルだ。内田さんの思い出話になった。「内田くんは、重戦車のようにどしゃどしゃと動き回っていたな。けっして早くはないが、なめくじみたいにゆっくりだけど確実に跡を残す人物だった。とにかく、ねちっこくてね。いつも、風呂敷包みを小脇にかかえてぼそぼそとかつ雄弁に語った。」
Kさんは葬式はともかく、それ以外の仏事には参加しないことにしている。「だって、ぼくの胸のなかにウッチャンがいれば、死んではいないのだよ」鬼編集者の顔がにこっと微笑む。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング