枇杷の実
夜中に起きだして冷蔵庫をごそごそと漁ったら、枇杷の実が5つほど出て来た。長崎から枇杷が届いていたのだ。友人が茂木枇杷を送ってくれた。そうか、今頃は茂木半島のあちこちに黄色い枇杷の実がなっているのだ。5月の長崎の風を思い出した。
ひとつを口に入れた。実がたっぷりとして甘く美味だ。口に頬張りながら、ほのぼのとした暖かみを感じた。
昨日、夕刻に退社しようと玄関まで出ると、ケータイが鳴った。出ると、昔の部下だ。どうしたのかなと思って聞くと、彼女は一昨日私が見た「福祉ネットワーク」の番組のディレクターだった。私がこの「定年再出発」に番組のことを記しているのを読んで、連絡をくれたのだ。少し驚いた。福祉番組は私の古巣だが、彼女は広島時代の仲間だから結びつかなかった。だが、なぜか嬉しい気がした。あの番組にはさりげない思いやりがあふれていた。あんな番組を作れるようになったのだと、彼女の成長が嬉しかった。
週末の渋谷はすごい人ごみだったが、先の気持ちのいい電話のこともあって、私は機嫌よくツタヤまで行った。六階のラウンジでMさんと待ち合わせていた。週末、読み込むつもりの資料とその主題の映像を借りた。それから、河岸を変えようと、ツタヤを出て寿司屋へ行く。
Mさんは土、日と京都へ行くとか。5月24日まで、京都国際マンガミュージアムで開かれている「杉浦茂生誕101年を記念した大回顧展」を見に行くそうだ。杉浦茂は1908年に生まれて、最初シュルレアリスムの画家を目指した人だ。しかしアートでは食えないのでマンガ家に転身した人物。戦後の50年代、『猿飛佐助』や『コロッケ五えんのすけ』『ウドンこプップのすけ』などの児童向け娯楽マンガでおおいに人気を博した。とんでもない物語とシュールな絵柄は,少年だった私もしっかり胸に刻まれている。この展覧会は東京には来ないので、Mさんは終了する前に見ておきたいということで友人と連れ立っていくとか。さすが、映画の辣腕プロデューサーであるMさんだ、目の付けどころが違う。来週、私も講義で京都へ行くから見に行こう。
Mさんは今年の2月まで円谷プロの社長だった人だ。今、共同で企画を立ち上げようとしているのだが、そのMさんの人脈をいろいろ尋ねた。アニメの世界のことだ。1963年に「鉄腕アトム」がテレビ放送された直後の、日本のアニメ界をリードした人たちの消息を知らないかと聞くと、Mさんはよく知っていた。しめた。これで、来週提案しようと思っている企画の原型が出来るかもしれない。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング