知的障害をもっていたとしても
今夜のテレビ、福祉ネットワーク「発達障害 歌で伝えるメッセージ」を見た。発達障害のある子どものパパ、 シンガーソングライターのうすいまさとさんの取り組みを描いた番組だ。福祉番組だ。私の古巣だ。今から20年ほど前にこの番組の前身である「明日の福祉」という番組を私は制作していた。そこにヤマグチさんという大先輩がいた。福祉番組一筋でやってきた人だ。私なんかと違って、穏やかで粘り強い人で私は尊敬していた。この人は私の隣町二宮に住んでいて以前はときどき会ったが、退職されてからはそれもなくなった。70歳近いはずだ。元気でいてほしい。
今夜の番組に話を戻す。主人公うすいさんの息子は自閉症だ。一つのことに深い執着を示す性質をもっている。初めてそういう状況に遭遇したりすると。たいていの人はぎょっとすることもあるのかもしれない。そういう偏見を少しでもなくしたいとうすいさんは脳の障害のことを歌にして、歌っている。「発達障害って何?」「本人はどんな気持ちなの?」「周りにできることは?」歌を通してうすいさんが伝えようとしている。
私がディレクターをやっていた頃と違って、近年の福祉番組が格好いいのだ。構成の仕方がスマートだ。つい、最後まで見てしまった。カタチは軽いが内容はつまっている。作り手の思い、優しさがひしひしと伝わってきた。派手ではないが、こういう番組を作り続ける人たちがあるかぎりテレビドキュメンタリーの寿命は続くはずだ。
語りは河野多紀 さんだった。私はこの人の語りが好きだ。かつて、葉祥明さんのイタリアの旅番組を作ったとき、お願いしたことがある。落ち着いた読みは、聞いていて安心だ。
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