マルチ・オーディオ作業
近接する2本の番組を同時に作成しているので、猛烈に忙しい。ここにたどり着くのがやっとという状況。
昨日は「ザ・ライバル」、本日は「マンガのタカラ」、のナレーション録りと連続作業となった。類似の番組なので、テキストや情報は共通しているから、まだ混乱は少ないほうだが、それでも90分と45分の番組のコメントを作成し、一つ一つ吟味しながら録音していくことはかなりしんどい。「ザ・ライバル」のナレーション録りは午後2時から始まり、7時まで続いた。
それにしても、局アナというのは「アナウンス」のプロだなとあらためて、高橋美鈴アナと仕事をして思う。全体で200を越えるコメントの量を、最初から最後まで(およそ5時間)少しも乱れずかつ美しい日本語で発語するのだ。しかも、文字段階で文章表現の不自然さを察知すると、こなれた言葉に改善するという技術もある。
この作業は、企画、取材、映像編集、を経ての最終段階だから、むろんそれまでの作業をふまえディレクターやプロデューサーの意向を尊重しながら、美しい言葉への移行をアナウンサーは目指すのだ。この細い体のどこにあるのかと思うほど、スタミナも切れない緊張感も凄かった。
今回のナレーションの難しいのは、ドキュメントとドラマという二つの種類のコメントがあることだ。それぞれのテーストは微妙に違うことをいかに表現するか、これは大変なことだが、高橋アナは見事にやり遂げてくれた。
そして、本日は「マンガのタカラ」だ。こちらも男性の局アナ小田切さんだ。「爆笑オンエアバトル」などで歯切れのいい司会をみせてくれた若手の実力派。こちらはクイズ仕立てのバラエティなので、思い切り楽しく語ってもらうつもりだ。このナレーションはドキュメンタリーのように外側の語りでなく、番組の出演者と同じ位置で語りこんでいくという種類で、それなりに技術が必要となる。彼の読みっぷりが楽しみだ。
忘れてはならないのは音響効果だ。マルチ・オーディオ作業では、ナレーションと効果音、音楽の録音作業がある。その後者は番組の「土壌」を作り上げ、視聴者の無意識部分に働きかける重要な作業である。今回、作業をしてくれた効果マンは初めての人だったが、実に華麗な音作りをしてくれた。音の設計がしっかりしてある。
しかし、疲れが溜まっているのが分かる。声がかすれ、肩が張り、体がだるい。欠伸ばかりしている。
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