定年再出発 |
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シャイな青年の変身
「全身漫画家」の編集は最終局面に入っている。土曜日にクリーンピクチャー(テロップ、ナレーション、音楽の入っていない白素材)が出来上がる予定で、最後の追い込みとなっていて、昨夜も六本木の編集室に私は詰めた。本編89分に対して、まだ95分ぐらいある。あと7、8分ほど尺詰めの必要がある。そういう段階だが、おおよその「物語」はみえてきた。とは言いながら、別班はまだ昨夜もロケ撮影をしている。最後までいい画を撮りたいということだ。 とにかく、赤塚不二夫という人は若い頃はシャイだった。しかもハンサムである。往年の酒毒によって、むくんだような顔しか知らない若い読者からみれば、別人のようだ。中学を出ると、町の映画館の看板を描いていた”少年”が一念発起して、東京にやってきて、小松川の化学工場で働きながら、貸本漫画をコツコツ描くことになる。この頃をよく知る友人よこたとくおさんは、彼の底にコンプレックスがあったと指摘する。それは、学歴であり、優秀な年少の友人石ノ森章太郎へのものである。 この小松川時代は、やがて椎名町トキワ荘の時代へと移っていく。ここで、「少女フレンド」の名編集者丸山昭さんと少女漫画の旗手水野英子さんの二人に、現在の椎名町を歩いてもらう。この椎名町という町名は今はない。トキワ荘の建っていた場所も、今では鉄筋モルタルのオフィスに変わっているが、近所のラーメン屋松葉はまだあった。そこで、二人はあの時代のことを懐かしく振り返るのだ。この辺が、最近私が愛読している、藤子不二雄A氏の『愛・・・しりそめし頃に・・・』に登場するエピソードの数々だ。お金のなかった赤塚が台所のシンクに水を溜めて体を洗ったという話は有名だが、石ノ森氏がふろ嫌いだとは知らなかった。その彼を赤塚はひっぱって、銭湯に行く。そのとき水野さんもいっしょだ。3人で行って、帰りは「神田川」のように銭湯の前で待ち合わせをするのだった。その光景を思い浮かべると、胸熱くさせるものがある。 貧しくシャイな青年の人生が大きく変わるのは、それまで少女漫画を描いていたところから大きく転身するときだ。ある事情で漫画のアナがあいた。埋める原稿が必要ということで、石ノ森のところへ話が来たとき、彼はそれを赤塚に振る。いつもの少女漫画でなく好きなものを描いていいと言われて、赤塚はギャグ漫画に一歩踏み出すのだ。そのキャラクターの名前は石ノ森がつけてくれた。「ナマちゃん」。 これが好評となり、単発でなくなり連載となる。ここから、赤塚の人生は大きく変化し、かつシャイだった青年がどんどん口を開くようになっていく。コンプレックスの対象であった石ノ森氏は、一方で赤塚の人生に大きな役割を果たしている。今回の番組を制作するなかで、私は石ノ森章太郎という人物を見直した。漫画作家として優秀なことは言うまでもないが、人間としての振る舞いが実にディーセントで、かつ繊細なのだ。この二人の若い日の写真が実にいい。鈴木伸一さんのところからお借りしたものだ。あぐらをかいている石ノ森の髪を赤塚がぱーっと立てて悪戯している2ショットだ。二人の信頼が現れている。ぜひ、番組でごらんいただきたい。 番組の構成は3つの章に分かれている。1章は「おそ松くん」でブレイクするまで。2章はナンセンス・ギャグマンガというこれまでなかった世界はどうやって作られたかをみつめる。そして、3章が、ここが一番難しく、今も悩んでいる部分だが、彼のひととなりと作品のからみについての検証となる。 ポスターだけ出来上がった。来週の館内ポスターの原紙を本日届けるべく、昨夜納品してもらった。猫菊千代を抱いている赤塚に「全身漫画家」というアラーキーさんの題字が重なる洒落たものだ。これがあがってくると、まもなく編集もアップ、来週はいよいよナレーション段階となる。連休もほとんど仕事となるだろう。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2009-03-19 08:23
| 少年誌の青春時代
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