定年再出発 |
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イタリアの旅7 ベネツィア3日目
![]() 土曜日、こよなく晴れた朝。サンマルコの鐘が鳴り響く。午前7時、起床してすぐ瞑想に20分耽る。今朝はカモメの鳴き声が多い。快食快眠、体の調子はすこぶるいいと思う。 いよいよ、イタリアの旅の最終日となった。明日の日曜日は8時55分にこのホテルを出てマルコ・ポーロ空港に向かうことになっているから、今日が行動できる最後の日となったのだ。 9時出発。まずサン・マルコ広場へ出る。その周囲をとりまく回廊の一画にコッレール博物館がある。ベネツィアの歴史を物語る品々があると知って、それを見にいくことにした。 須賀敦子はこの博物館でベネツィアの「高級娼婦」の資料を調べたと記している。盛時のベネツィアの暮らしを示すような品々からギリシア彫刻まで、幅広いコレクションがこの館の特徴だ。 回廊の建物を利用しているからといってもけっして規模は小さくない。2階、3階の2つのフローアにベネツィアがかつて勢力を誇った時代の戦利品の数々がぎっしり収められていた。美術館巡りにはもう飽き飽きしていたから、そそくさと見たいものだけを見て回る。出口で時計を見ると、わずか40分ほどしか館内に滞在していない。 サンマルコ広場からまずリアルト橋をめざした。陽気もいいうえに土曜日だからだろうか、朝早くからおおぜいの客で通りは賑わっていた。リアルト橋の欄干には観光客が鈴なりになっている。この美しい橋を撮影する。ここはスリや置き引き盗難の多い場所と聞いていたので、ショルダーバッグをしっかりかかえて、ビデオカメラを振った。 リアルト橋を渡ってサンポーロ地区に入る。そこから北西方向にあるサンタルチア駅を目指して歩く。途中、大運河沿いに魚市場がある。そこで、珍しい魚介類や市場の賑わいを見学。隣接する花屋の横丁にも客はおおぜい押しかけている。ミモザの花がお目当てのようだ。店先の花生けには黄色いふわふわしたミモザが大きな塊りで並べられていた。鼻を寄せて嗅いでみたがあまり匂いがしない。ミモザの香りは風が吹いたときに一瞬匂い立つのが最高だそうだ。 ![]() 市場から駅側の大運河に架かる橋までは道に何度も迷った。途中の水路の方角がまちまちでそれを上がったり降りたりするうちに、方向感覚が狂うのだ。30分ほどかけて大橋に到着。そこを渡ってカナレッジョ地区に入った。 ![]() 外側の海のほうへ向かって歩くこと20分。このあたりにユダヤ人居住区ゲットーがあるはずとキョロキョロしていると、気のよさそうなお爺さんが「ゲットーに行きたいのか」と聞く。うなずくと、ある路地の方向を指差し、あっちのほうだと教えてくれた。 その場所は他のすべての地区と水路で隔てられていた。まるで出城のような地形となっていた。ゲットー・ヌオーヴォ(新しいゲットー)と標識が出た木橋を渡ろうとすると、もみ上げをくるくる巻きにしたユダヤ人スタイルの若者と交差する。 ベネツィアは密集した町なので火事をもっとも恐れた。火を扱うガラス作りや鍜治場は島の外へ置く措置をした。だが、溶鉱する坩堝は島内におく必要があり、それがすべての地区と水路で隔てているこの場所ジョットに設置された。ここに従事するユダヤ人が増えていき、その流れで住む者も増えた。やがてユダヤ教会シナゴーグも建設され、ユダヤ人街を形成していった。と同時に、ここだけに定住させられることにもなり、狭い地形で人口が増加したため、建物は上へと拡大。つまり、他と比べて2階ほど高い建物がたつことになる。一説によれば、ポグロムというユダヤ人虐殺から身を守るために内側に籠もるかたちとなり、一方で、クリスマスや過越そして復活祭などキリスト教のイベントには出てこられないように外側から、閉じ込めるかたちともなった。こうして、ユダヤ人を閉じ込める区域をジョットーと呼ぶようになり、ゲットーの語源になった。 地区に入ると中心に大きな広場があって、老人たちが日向ぼっこをしている。正面の壁にはレリーフが設置されているので、見にいくと、そこにはユダヤ人の迫害の歴史が5枚のパネルとなって展示されてある。その掲示のすぐそばにポリスボックスがあって、屈強な若い警官が武装して、3人立っていた。テロへの警戒のようだ。今も昔も変わらないユダヤ人の特殊な位置ということをうかがわせた。 12時を回っていたので、この地区の食堂に入ろうと思った。通路のトンネルの途中の店がそれらしいレストランなので、中へ入っておとないを入れると、ダメだという。片言の英語でお互いに苦労しながらコミニュケーションをとろうとするのだが、意味が掴めない。そのうちに、店員は「サバト」という単語を使った。たしか、土曜日という意味でユダヤの安息日のことだ。そうか、今日土曜日はユダヤ教徒にとって仕事をしない安息日だったのか。分かって引き下がるとつながり眉で目のきれいな青年は初めてにこっと笑った。 しかし、考えてみると、シェークスピアの『ベニスの商人』というのはえらく偏見に満ちた物語ではある。憤慨する気が起こらないのは、この町の壁はイスラエルがガザに建てている「壁」をも連想させるからだ。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか ![]() ![]()
by yamato-y
| 2009-03-10 18:15
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