ニセ議員のアカメ
この場所ではあまり政治的なことは語りたくないが、今回はどうしてもそのルールを越境したい。
札幌―北国のあの美しい青空を見ているときに飛び込んで来た醜悪な映像。イタリアでの各国財政金融担当大臣会議での顛末だ。ニュースで流れたとき、一瞬冗談かと思った。まさか国際会議での振る舞いの画像とは思わなかった。ヨッパライの頓珍漢なやりとり。テレビのコメントは「ちぐはぐな」「しどろもどろ」という表現を使っているが、それは変じゃないか。ちぐはぐなというのは、文脈があわないとかとりとめのないというような意味。しどろもどろは、緊張とか羞恥とかで感情的にいっぱい一杯のときの情けなくも悲しい状態。あれは、どう見ても酔っぱらって醜態をさらけ出したというしかない。そういう表現にならないのは、どういうことか。
酒はごくっとやっていないと本人が抗弁していた。そんな見え透いたことが、日本はともかく国際社会で通用するか。そのまま居座って大臣を勤めさせたら、国際社会のいい笑い者ではないか。というか、近来になく恥ずかしい日本人をあのニセ議員は演じた。こんな見え透いたことで言い訳をしても、この国では通用すると、世界から見られた。
1ヶ月ほど前にアイスランドの破綻を見た時、国のリーダーがひどいと国民はこういうめに遭うことになると、対岸の火事だったが、そんな悠長な気分にはとてもなれない。
しかも、国のGDPが50兆円も喪失したという日にである。